通勤ラッシュってまだあるの? 東京メトロの朝 1年で様変わり

2度目の緊急事態宣言中はどうだったか

 そして、先に挙げた「コロナ前」の1年後、2度目の緊急事態宣言中だった2021年2月第1週は、次のように変化しています。

●2021年2月第1週目の平日(2月1日~5日)
・6時30分~7時29分:約17万人
・7時30分~9時29分:約84万人
・9時30分~10時29分:約24万人

 数字からは、ピーク2時間は状況による変動が大きい一方で、特に6時30分から7時30分の早朝時間帯は、変動が比較的小さいことが伺えます。

 事実、東京メトロによると早朝の1時間は2020年5月の「底値」でも利用率は前年比の60%程度でした。その後の「回復率」も、ピーク2時間とその後の1時間がほぼ同程度なのに対し、早朝1時間は最も高いのだそう。「早く出社し、早く帰宅するお客様が増えている」と話します。

 こうした利用者の減少は、鉄道会社の収益を直撃していますが、鉄道会社は朝ラッシュ時の需要に応えるべく設備投資を行っており、閑散時間帯にはその輸送力が過剰になりがちです。ピーク時間帯からの利用分散により、設備投資を効率化できる可能性があります。

【了】

【グラフ】東京メトロ線 朝の利用状況の変化

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コメント

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4件のコメント

  1. 刻みが中2時間なのが残念ですね。 
    よく最混雑1時間あたりという言葉がありました。その1時間が例えば30分だったらやはり多くの人が自分に都合がいいように出勤して相変わらず集中混雑していた、なんてことはないとは思いますが…

  2. 前後時間帯はそもそも母数が少なく、減少率で言ってもたかが知れてる。
    ピーク時間帯の利用客がごそっと居なくなった事が大きい。
    そもそもコロナ渦により東京都の人口減少が進み、23区は周辺と比べ大きく減少してる。
    アフターコロナの時代を考えると、輸送力増強より減便の時代に入った感じ。

    首都直下でも衰退が始まった。

  3. 前1時間の減少が小幅なのは、ピーク2時間からの移転だけでなく、
    テレワークできない職種の始業が早い傾向があるというのもありそう

  4. コロナが終わっても10年後ぐらいしたらマーズやサーズがまた出てくるかもしれない。
    その時に防げるかどうかは分からない。これを機に本格的に郊外に移住するのも手。
    ただし神奈川・埼玉・千葉県内。隣接3県でも圏央道沿線ぐらいまで行けば十分田舎暮らしは出来る