なぜ「住む」は不自由か?「回遊しながら住む」という選択肢を提案する東急の狙い

東急が、定額ホテル暮らしの先行体験を開始。コロナ禍で落ちた稼働率の対策ではなく、元はコロナ禍以前から存在した企画で、「住」の不自由を改善する新しいライププランの提案であることに注目です。

コロナ禍以前からの「ホテルの課題」も副次的に改善できる?

 今回の「tsugi tsugi」の先行体験実施には、コロナ禍でホテルの稼働率に余裕があったことも後押しになっているそうですが、ホテルの稼働率改善が最初にあったのではないとのこと。また、コロナ禍がなくともホテルでは一定の空室が出るもので、基礎稼働をいかに上げるかが課題であるなか、「tsugi tsugi」は副次的にそれを改善する方法になり得るといいます。

 想定しているおもな利用者は、独身者、若者、テレワーカー、フリーランスの人など。今回の先行体験モニターである滝さん(女性、独身、外資系IT会社員、都内在住、一人暮らし、30代)は、体験への参加について次のように話します。

「2020年3月から在宅ワークになって、ずっと家にいるのがつまらないと感じていたなか、旅行感覚でワーケーションできるのでワクワクしています。ただ荷物のことを考えると、トランクルームや輸送サービスがあるといいのですが……」

Large 20210413 01
渋谷ストリームエクセルホテル東急では、デリバリーロボットも活用されている(2021年4月9日、恵 知仁撮影)。

 今回行われる「tsugi tsugi」の先行体験では、ユーザーがどこへどのように移動するか、またそれに関わるコストや心理的負担などの検証が行われ、将来的にユーザー同士、またはユーザーと地元の人がコミュニケーションできる場や、長距離移動にかかる費用や手間を軽減させる仕組みをつくることなどが検討されます。また幅広く事業を行っている「東急」というグループの力を生かし、生活を支える付帯サービスの展開も考えられるとのこと。

 この「tsugi tsugi」について、60泊プランは4月16日(金)、30泊プランは5月9日(金)まで、各50名の体験者を募集(応募多数の場合は抽選)。宿泊は連続する60泊、もしくは30泊です。

 コロナ禍をひとつのきっかけに、コロナ禍以前から存在した「住む」の課題を改善する試みが進んでいくのでしょうか。「住」「職」「旅」をシームレスにするこの「tsugi tsugi」は、ひとつのニューノーマルになるのでしょうか。

【了】

【地図】北海道から沖縄まで「tsugi tsugi」で利用できる全国のホテル

Writer:

鉄道を中心に、飛行機や船といった「乗りもの」全般やその旅について、取材や記事制作、写真撮影、書籍執筆などを手がける。日本の鉄道はJR線、私鉄線ともすべて乗車済み(完乗)。2級小型船舶免許所持。鉄道ライター/乗りものライター。

最新記事

コメント

記事ランキング

  1. イラン海軍の潜水艦が「撃破される瞬間」捉えた映像が公開 3隻の無人ボートが基地を急襲 “米軍史上初”の攻撃
  2. ロシア軍の攻撃ヘリが「飛行中に急襲される瞬間」捉えた映像が公開 背後から「刺客」が忍び寄る
  3. フェリーが「浮上した海自の潜水艦」を発見!日本一深い湾の「レアな光景」捉えたショットが公開
  4. 「最新鋭旅客機」が駐機中に突如“崩れ落ちる”! 前脚が折れ機首が激突…「衝撃の瞬間」なぜ発生? 背景が明らかに
  5. 惨劇なぜ? 旅客機の客室窓が“上空で木っ端みじん” 「乗客の体が吸い出された」戦慄の様子が公開される
  1. 家族が「SSSS航空券」を引き当ててしまった…! 乗る前から“異変” 保安検査員も「Oh…」 誰でも起こり得る“緊迫の一部始終”
  2. ロシア軍の戦闘機が「真正面から撃破される瞬間」を捉えた映像が公開 ドローンの突入を防げず
  3. 海自の潜水艦が発射した魚雷が「揚陸艦へ突進」 雷跡を上空から捉えた珍しい写真が公開される
  4. 航行中の護衛艦「かが」の周辺に「巨大な海洋生物」が出現! 艦艇勤務ならではの光景を海自公式が公開
  5. “まるで高速”な無料バイパス「全線4車線化」へ変貌開始! 一部の上下線分離まもなく 対面通行を解消 国道8号