一度は断念 売れ行き10倍「シンカンセンスゴイカタイアイス」用スプーン誕生秘話

新幹線車内でこそスプーンが本領を発揮するワケ

「個人的には、スプーンを新幹線の形にして0系タイプとか700系タイプとか、鉄仮面のような300系タイプとか作りたかったのですが、高くついてしまうので、できませんでした(笑)」(ジェイアール東海パッセンジャーズ 中村明彦社長)

 中村社長は、今後も面白い商品の開発や新しい展開をどんどんしていければと話します。

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ジェイアール東海パッセンジャーズの中村社長(2021年4月、恵 知仁撮影)。

 またJR東海は現在、アルミ合金製であるN700系と700系の廃車体をリサイクルし、活用を進める取り組みを行っています。

 本物の新幹線に使われていたアルミを使い、「シンカンセンスゴイカタイアイス」用のスプーンができたら面白いところですが、ジェイアール東海パッセンジャーズによると「再生アルミを使用できたら素敵だと思い、検討は行っておりますが、現時点では実現できるかどうか未定です」。硬度の調整などが必要だそうです。

 ちなみに「シンカンセンスゴイカタイアイス」は、車内販売だとドライアイスでかなり冷えているため固くなっていますが、一般的な冷凍庫の温度では、そこまで固くならないとのこと。「N700Sアルミアイスクリームスプーン」が本領を発揮するのは、新幹線の車内のようです。

【了】

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Writer: 恵 知仁(鉄道ライター)

鉄道を中心に、飛行機や船といった「乗りもの」全般やその旅について、取材や記事制作、写真撮影、書籍執筆などを手がける。日本の鉄道はJR線、私鉄線ともすべて乗車済み(完乗)。2級小型船舶免許所持。鉄道ライター/乗りものライター。

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コメント

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2件のコメント

  1. 洗って使ってくれ、とは例えば帰宅後に再利用する場合の話ではなかったのですかね。 
    今や車内販売がある路線も数えるほどですね…

  2. ありがとうございます。ただ、今(この記事の投稿日である2021/5/7時点で)、車販はアイスを含めて当面のあいだ中止(実質廃止前提予定→最終的にには廃止してグッズ等はオンライン販売に一本化[なお販売会社は存続]、列車内の飲食等はコンビニで買ってもらって、コンビニの売上に協力かつ貢献してもらう予定)なので、入手先はオンライン販売になりますね。オンラインならば高い金を出して新幹線に乗る必要性もなく、パソコン(又はスマホ※販売サイトで受付ていれば)で、お家で買えるし、外出もしなくていいから接触削減にも繋がるのでいいとこづくしですね。