一度は断念 売れ行き10倍「シンカンセンスゴイカタイアイス」用スプーン誕生秘話

もっともな「お蔵入りの理由」

 車内販売でスプーンとアイスクリームを買って、スプーンに「洗ってからお使い下さい」と書いてあった場合、乗客は困ってしまうでしょう。

 これが課題になって、アルミスプーンはいったんお蔵入りになりました。

 時間はそれからしばらく経過。

 そして2020年7月、ジェイアール東海パッセンジャーズの中村明彦社長が、SNSで友人から「東海道新幹線車内でアルミスプーンを販売したらどうか?」と提案されたそうです。

 中村社長がこの話を社内にすると、「以前断念した」という話になったものの、そこで改めて「洗わないでいいスプーン」を探すことにしたところ、今度は発見に成功。商品化を実現したといいます。

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ジェイアール東海パッセンジャーズの舩越部長(右)と宮野入課長(2021年4月、恵 知仁撮影)。

 舩越担当部長によると、スプーンは純水を使って洗浄するなどされており、使用前に洗わなくても大丈夫だとメーカーからお墨付きをもらっているそうで、パッケージ裏側に「洗わずにすぐにお使いいただけます」と書かれています。

 この「N700Sアルミアイスクリームスプーン」は、2021年4月に新色のオレンジとレッドも登場。当初、シリーズ化の予定はなかったそうですが、反響を受けて制作したそうです。乗客のなかには、このスプーンを持参して車内でアイスクリームを食べる人もいるとのこと。

 ちなみに台紙のサイズも、車内販売のワゴンの隙間から落ちず、かつ、お土産として持ち帰りしやすい大きさに工夫しているといいます。

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コメント

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2件のコメント

  1. 洗って使ってくれ、とは例えば帰宅後に再利用する場合の話ではなかったのですかね。 
    今や車内販売がある路線も数えるほどですね…

  2. ありがとうございます。ただ、今(この記事の投稿日である2021/5/7時点で)、車販はアイスを含めて当面のあいだ中止(実質廃止前提予定→最終的にには廃止してグッズ等はオンライン販売に一本化[なお販売会社は存続]、列車内の飲食等はコンビニで買ってもらって、コンビニの売上に協力かつ貢献してもらう予定)なので、入手先はオンライン販売になりますね。オンラインならば高い金を出して新幹線に乗る必要性もなく、パソコン(又はスマホ※販売サイトで受付ていれば)で、お家で買えるし、外出もしなくていいから接触削減にも繋がるのでいいとこづくしですね。