さらばANAの777-300ER「JA782A」 機齢わずか13年 最後は「斬新イベントの先導役」に

通常の旅客機だと20~25年使われるというのが一般的ですが…。

2008年に導入 4クラス264席

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羽田空港を離陸するANAの「JA782A」(2021年6月8日、乗りものニュース編集部撮影)。

 ANA(全日空)で使用されていたボーイング777-300ER「JA782A」が2021年6月8日(火)の朝9時ごろ、同社退役にともなうフェリーフライト(回航)のため、羽田空港を離日しました。

 JA782Aは2008(平成20)年にANAへ導入され、おもに北米線や欧州線などの長距離国際線用機として使われてきました。客室は264席を配し、ファースト、ビジネス、プレミアムエコノミー、エコノミーの4クラスが設定されています。最後の定期便フライトは、3月27日のロサンゼルス発羽田行きNH105便でした。

 JA782Aはその後、今回のフェリーフライトまで数か月、飛ぶことはありませんでした。しかし3月31日、羽田空港で地上駐機のまま機内食レストランとして客室を一般開放するイベント「翼のレストラン HANEDA~地上でファースト・ビジネスクラス体験~」の初回担当機に。新型コロナウイルス感染拡大のなか、平時のように飛べなくなった機体を活かす新たな取り組みの“先導役”となったのち、ANAでの役割を終えています。

 20年から25年使用されることが一般的な旅客機市場で、わずか導入13年で退役となったJA782A。新型コロナウイルス感染拡大の影響で、ANAでは保有する旅客機の早期退役を実施することで、固定費の削減を図っており、同機の退役もその一環といえるでしょう。

 JA782AはNH9432便として、羽田空港を出発し、経由地であるホノルルへ向かいました。ANAによると、ホノルルからは、多数の退役機が安置されていることで知られるアメリカ・カリフォルニア州のモハーヴェ空港へ向かう予定とのことです。

【了】

【さっと見る全景と離陸シーン】「JA782A」最後の姿

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