フェリー旅客半減 どう巻き返す? 大阪6社+港湾局が団結「安心なフェリー旅」知って

大阪港湾局主催の「元気です!!大阪“みなと”~ 大阪みなとの賑わい&フェリーセミナー ~」が開催されました。どのようなイベントだったのでしょう。

2回の中止を経て開催

 2021年10月30日(土)、大阪港湾局が主催するセミナー「元気です!!大阪“みなと”~ 大阪みなとの賑わい&フェリーセミナー ~」が、水族館「海遊館」に併設されたイベントホール「海遊館ホール」で開催されました。

 このセミナーは、 コロナ禍にあっても安心して港を利用できるよう、大阪港の魅力や新しいフェリー旅の提案などで、大阪ベイエリアをより活性化させることを目的としたもので、大阪府民を中心に一般の観客を入れて開催しました。実はこのセミナー、昨年12月と今年6月に開催予定でしたが、いずれもコロナ禍で中止に。今回は、定員130名に対し約200名もの応募があったそうです。

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2021年12月に就航する名門大洋フェリーの新造船「フェリーきょうと」も紹介された(乗りものニュース編集部撮影)。

 大阪港湾局管轄の大阪港と堺泉北港からは、フェリーさんふらわあ、四国開発フェリー(オレンジフェリー)、名門大洋フェリー、阪九フェリーの4社が、5つの航路で毎日6便の国内カーフェリーを運行しています。また国際フェリーは、サンスターラインと日中国際フェリーの2社が韓国釜山航路と上海航路をそれぞれ運行しています。

コロナ禍が旅客に与えた深刻な影響

 コロナ禍による旅客の落ち込みは深刻です。2020年の大阪港における国内フェリーの乗降客数はコロナ前である2019年と比較し、半分以下の約54%減となっています。一方、フェリーにおける貨物の取扱量は2019年と比較で約7%減と、物流はコロナにも負けず活発だそうです。

 セミナーでは、大阪ベイエリアの活性化はもちろん、実は「とても安全なフェリー旅」をより知ってもらうべく、大阪港湾局と国内フェリー会社4社によるパネルトークが開催。大浴場の出入口に人感センサーを付け、混雑状況を信号機で知らせる阪九フェリーの取り組みなど、各社各船のコロナ対策の取り組みが紹介されたほか、名門大洋フェリーの新造船「フェリーきょうと」の話題など、各社最近のトピックスやキャンペーンの紹介や、フェリーチケットなどが当たる抽選会などが行われました。

「交通手段としてのフェリーの認知度は5%程度。より多くの方に『フェリーの旅ってこんなに楽しいんだ』ということを知っていただければ」。大阪港湾局長の田中利光さんはこう話します。現在のフェリーは個室指向になっており、人と会うことなく部屋で過ごしながら移動することも可能ですが、まずはフェリー自体の認知度向上が重要なようです。

【了】

【グラフ】2019-2020年 国内フェリー旅客数比較

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コメント

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1件のコメント

  1. なら貨物優先のカジュアルフェリーにすればよい、今後はオレンジホープのようなフェリーがよいでしょ。
    本心は各社そんなとこでしょね。
    名門大洋のように如何にコロナとは言え進水式をツアーのみで見学させるようではフェリー利用促進なんて無理。