広い道路でも「最高速40km/h」…なぜ? 世界自然遺産で脚光「西表島」観光が特殊な理由
世界遺産レベルの自然を有するだけに「登録されて大喜び!」って感じもなく。
「配慮して」島内担当者は語る
日本の最西南端に位置する沖縄・西表島は、沖縄本島からは約400km、台湾からは約200kmの場所にあります。島の周囲は周囲およそ130km。西半分に道路はほとんどないとのこと。この島は2021年、大きな脚光を浴びました。奄美大島、徳之島、沖縄島北部とともに、世界自然遺産に登録されたのです。ただ、このことで観光喚起策を図ると思いきや、同島の温度感は少し異なります。
「来てほしいし、自然を体験してほしい。ただいろんな影響で生物がリスクを受けることがある。自然に入らせてもらうという意味で、配慮をしていただけるとありがたい」――こう話すのは、環境省が運営する西表野生生物保護センターの担当者です。
同島が危惧するのは、環境への配慮に欠けた観光客が増えることで、同島最大の特徴である生物多様性が破壊されること。とくにたとえば一番の問題となっているのが、同島にしかいない希少生物、イリオモテヤマネコの「ロードキル(交通事故)」問題です。
島民以外の来島者は、日没後〜夜明け後明るくなるまでレンタカー運転してはいけないという島独自の法律というかルールを作ったらいいのに。気をつけてとかスピード守ってとか、観光客が守ると思いますか?性善説は通用しないんです。現実を見ましょう。