「え、そんな改札あったっけ?」知られざる山手線の“ウラ口改札” たち 知名度なさすぎ “出たら秘境”も
東京を環状に走る山手線の駅には、あまり知られていない改札口や出口が存在します。それぞれが独特の個性を持つ「裏口」の世界をご紹介します。
多くの人が見落とす隠れた出入口
東京の名だたるターミナル駅を結び環状に走るJR山手線。どの駅も多くの利用客がひっきりなしに改札口を出入りしているというイメージを持つ人もいるでしょう。

そんな山手線の駅にも、実はあまり知られていない改札口や出口を持つ駅があります。表玄関とは全く異なる世界が展開する“裏口”を紹介します。
上野駅:複雑なルートをたどる「入谷口」
長らく東京の「北の玄関口」として栄え、現在でも地下ホームから東北新幹線などが発着する上野駅は、数多くの改札口や出口を持つ巨大ターミナルです。1Fレベルでは南側の繁華街に向いた「正面玄関口」「広小路口」「不忍口」が、多くの人に利用されています。
この上野駅の1Fレベルにはもうひとつ、「入谷口」という出口があります。しかしこの出口は、地平ホームからつながる1Fレベルの「中央改札」を出ても、たどり着くことはできません。
入谷口は、いったん3Fレベルの高架コンコースに上がり、上野公園につながる「公園改札」とは反対方向に進んだところにある「入谷改札」を出て左に曲がり、1Fレベルまでエスカレーターを経由して進むという、いささかトリッキーにアクセスする必要があるのです。
この入谷口を出た上野7丁目は、近年ビジネスホテル街として発展したエリアで、この出口の利用者もそうしたホテルを利用する観光客の比率が非常に多くなっています。
東京駅:ICカード専用の「グランスタ地下北口」
東京駅の丸の内側と八重洲側は、駅北側にある1Fレベルと地下1Fレベルの2本の通路で結ばれ、改札内を通らずに行き来できるようになっています。このうち地下1Fレベルの「北地下自由通路」に2020年に新設された改札口が、「グランスタ地下北口」です。
東京駅は駅ナカの商業施設として「グランスタ東京」を展開していますが、このグランスタ地下北口は、グランスタ東京の飲食店エリアが広がる地下1Fレベルからそのまま北地下自由通路に抜け、日本橋方面に向かう最短ルートになります。
改札口そのものはICカード専用となっていて、紙のきっぷでは出入りできません。しかし改札を出てすぐにある飲食街「黒塀横丁」で会社帰りの一杯を楽しむビジネスパーソンには、帰りの電車までわずかな時間でアクセスできる、便利な改札口となっています。
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