圧巻の「360度工場夜景」 “超 川崎工場夜景クルーズ”を体験 出会う全てが超スケール!

飛行機好きにもたまらない!?

 右手に並ぶ東亜石油オイルターミナルの石油タンクや、東扇島の岸壁に接岸した内航タンカーやRORO船を眺めていると、「SEA BASS ACE」は左に舵を切り、目的地である大師運河へと入っていきます。

 このあたりは絶好の工場夜景スポットで、船は速度を落として運航します。光に照らされ幻想的な雰囲気の昭和電工川崎事業所や日油大師工場、東亜石油水江発電所などを、じっくりと眺め、水面に映る明かりと絡めて写真を撮ることができました。羽田空港にも近いため、上を見上げれば航行灯を輝かせながら離陸していく旅客機が見られるのも魅力的です。

船の「屋根上」から夜景一望できるように!

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速力15ノットで京浜運河を駆ける。ルーフトップから夜景を360度眺められる(深水千翔撮影)。

 ポートサービスは2009(平成21)年から山下公園発着の「京浜工場夜景とみなとみらいクルーズ」を運航していたものの、速力と時間の制約から南渡田運河までしか行けませんでした。

 今回の「Kawasaki 超 工場夜景クルーズ」は、そのリニューアル版。2021年10月に就航した「SEA BASS ACE」の運航速力は15ノット(約27.8km/h)と従来船に比べて5ノット程度のスピードアップが図られており、横浜から見て京浜工業地帯の最奥部といえる大師運河まで行けるようになったのです。

 また、同船はルーフトップデッキを備えており、屋根上から工場や埠頭の様子を360度たっぷりと見渡すことができるようになったのも大きな変化です。夜景スポットで止まった時に船が揺れないようにするため、アンチ・ローリング・ジャイロを搭載したほか、船内からも楽しめるように大きい窓を採用するとともに、さまざまな人に安心して乗ってもらえるようバリアフリーにも対応しています。

 このクルーズは金・土休日に実施。運航ダイヤは山下公園観光船乗り場17時10分発(10月~2月の期間限定)、19時発の2便で、料金は大人4500円、子供3000円。ポートサービスでは今後、「SEA BASS ACE」を活用し、羽田空港クルーズや大岡川花見クルーズなどを企画していきたいとしています。

【了】

【映えまくるぞ!】運航ルート図/船から見える夜景を写真で見る

Writer: 深水千翔(海事ライター)

1988年生まれ。大学卒業後、防衛専門紙を経て日本海事新聞社の記者として造船所や舶用メーカー、防衛関連の取材を担当。現在はフリーランスの記者として活動中。

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