佐渡汽船、みちのりHD出資で経営再建へ バス・鉄道事業グループと連携 航路維持へ
MEX塗装が船にも?
経営悪化の佐渡汽船に救いの手
みちのりホールディングス(HD)は2022年2月7日(月)、佐渡汽船とのあいだで出資契約を締結したと発表しました。今後、佐渡汽船の株主総会で議案等が決議されれば、3月31日にもみちのりHDが当該株式に係る増資を引き受けることによる支援を実行する見込みです。
みちのりHDは、これにより佐渡~本土間の航路の維持・改善を含む事業使命を果たすといいます。具体的には「観光客の増加に資するサービスのデジタル化とマーケティング」「佐渡島の産品の本土への輸送、同時に、増加するEコマース対応も含めた本土から佐渡島への輸送」を掲げています。
また、佐渡汽船グループは子会社との一体経営を徹底するとともに、みちのりグループとの横ぐし連携により、運営能力の向上を図るといいます。人事制度も刷新し、「これまでのやり方を守るのではなく、改善することの出来る人材を高く評価する」そうです。
みちのりHDは2009(平成21)年に設立された交通・観光事業経営支援会社で、福島交通、茨城交通、岩手県北バス、関東自動車、会津バス、湘南モノレールなどが「みちのりグループ」となっています。
佐渡汽船は新潟~佐渡(両津)、上越(直江津)~佐渡(小木)のあいだにカーフェリーやジェットフォイルを運航していますが、「島内人口や観光客の減少など、事業環境は年々厳しさを増す中、この2年間は新型コロナウイルスによる人流の大幅な低下により、図らずも経営支援が必要な状況に陥ったと理解しています」(みちのりHD)とのこと。なお今回の出資に際しては、新潟県、佐渡市、上越市、佐渡汽船、みちのりHDの五者で佐渡航路と地域経済の活性化に取り組む連携協定の締結を予定しているそうです。
【了】
コメント