ピンポンパンポン♪ バスだとなぜ鳴る? アナウンス前チャイムの意外な意味

実は乗務員にも重要なチャイム

 京王バスの場合、「多区間運賃」の路線、つまり乗車距離に応じて運賃が上がっていく路線で、通常と異なるチャイムを鳴らす場面があるといいます。

 多区間運賃の路線では、乗車の際に整理券を取り、車内にある運賃表に表示された整理券番号の運賃を支払って降車します。一定の区間を過ぎるごとに運賃表は更新され、運賃が上がっていきますが、この運賃の変わり目で通常と異なるチャイムが鳴るのだそう。

「車内チャイムを、お客様向けというより乗務員向けで使用しているケースもあります。運賃表の更新ボタンを乗務員が押し忘れないよう、チャイムで注意喚起するのです。放送と運賃表が連動していない場合もありますので」

 あるバス機器メーカーが、このように教えてくれましたが、京王バスも同じ理由を話しました。京王バスの場合、いまでは放送も運賃表の更新も自動ではあるものの、乗り降りする人がおらずバス停を通過した後など、手動操作が必要な場面もあるそうです。

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渋谷駅前に発着する京王バス(乗りものニュース編集部撮影)。

 別のバス事業者からは、「経路の変わり目で異なるチャイムを鳴らしている路線もある」との話も。バスは同じ路線、系統番号でも便によってルートが異なる場合があるためです。「このバスはここをまっすぐ進みます」といったルートに関する自動放送が流れるケースもあるものの、やはり乗務員向けにチャイムで注意喚起しているのだそう。

 前出のバス機器メーカーによると、車内チャイムを流す、流さないは事業者ごとに方針が異なり、路線別に細かく仕様を決めているケースもあるそうです。

【了】

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