宇宙でキャタピラ必要?「ガンタンク」の存在意義 ガンダム世界の“戦車”ではない?

アニメ『機動戦士ガンダム』に登場するモビルスーツ「ガンタンク」。名前の通り戦車のような兵器ですが、そもそも宇宙空間での戦いでは必要ないはず。なぜ宇宙船であるホワイトベースに戦車が搭載されているのでしょうか。

宇宙世紀の3年間は長い

 戦車は、一般的に履帯(キャタピラ)駆動の走行装置に裏打ちされた高い悪路走破性と、ぶ厚い装甲による高い防御力、そして大威力の大砲という、走・攻・防の三要素すべてに秀でた戦闘車両です。しかし将来、宇宙空間で戦闘が起これば、空中に漂ってしまうので、この性能は必要なくなるとも考えられますが……アニメ『機動戦士ガンダム』では、宇宙船である「ホワイトベース」に、戦車のような兵器「ガンタンク」が搭載されていました。

 宇宙のキャタピラ兵器――なぜそのようなものが搭載されていたのか、筆者(安藤昌季:乗りものライター)が非公式に考察してみます。

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陸上自衛隊の87式自走高射機関砲。非公式に「ガンタンク」という愛称を持つ(柘植優介撮影)。

 RX-75-4「ガンタンク」は、地球連邦軍のモビルスーツ開発計画「V作戦」で最初に開発された戦車型モビルスーツです。走行システムこそ履帯駆動ですが、車体上部は人間の上半身のような形状で、両肩には120mmキャノン砲を装備し、腕部には4連装ボップ・ミサイル・ランチャーを備えます。

 その姿から敵であるジオン軍からも「戦車」と呼ばれますが、なぜこのような機体が作られたのでしょうか。

 形式番号RX-75でもわかるように、ガンタンクは宇宙世紀0075より開発された機体です。RX-78ガンダムの3年前に開発された機体ということです。

 宇宙世紀で3年間といえば、ガンダムがIフィールドバリアを搭載した、デンドロビウムに進化するほどの年月。いかに開戦前とはいえ、ガンタンクは旧式兵器となるようにも思えます。しかし、劇中では連邦軍本部のジャブローから、ホワイトベースにより3機のガンタンクがサイド7に運ばれ、そこで新規に組み上げる予定でした。

 実際にはジオン軍のザクによりガンタンク2機が破壊され、ホワイトベースには1機のみが搭載されましたが、大切なことは「ホワイトベース搭載用に新規生産された」ことです。V作戦のモビルスーツは、白兵戦用のガンダムと、中距離支援用のガンキャノン、そして戦車型のガンタンクとなります。ガンダムを支援するなら、同じ人型のガンキャノンだけでよく、鈍重そうなガンタンクは不要に見えます。

 それでも新規生産されたのですから、ガンタンクはV作戦の初期構想では、ガンダムやガンキャノンに劣らぬほど、必要なモビルスーツであったことになります。

【機関砲が火を放つ】「ガンタンク」の実射シーンほか

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コメント

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5件のコメント

  1. その辺の答えはサンボル読めば大体描いてある

  2. >形式番号RX-75でもわかるように、ガンタンクは宇宙世紀0075より開発された機体です。

    自衛隊の命名規則ならそうだがこれはただの連番と思われ('ω')

  3. ガンタンクが母艦上で防衛任務?
    母艦には重力発生装置がついているの?

    正直、ガンダムの世界は物理法則を無視した
    世界で真面目に考察しても意味がない。

  4. お前のブログで書いてろ
    という感想しか湧いてこない

  5. ガンタンクが75年ロールアウトとは初耳です。
    V作戦の発動は開戦後との認識でしたが、新しい視点ですね。