「戦車+ミサイル=最強!」を本当にやった西独、米、旧ソ連 使いものにはなったのか?(写真15枚)

ラーメンも戦車も「全部のせ」が最強かどうかは議論の分かれるところですが、ミサイルも撃てる「最強」戦車の開発はかつて、東西両陣営で取り組まれていました。東側の盟主たる旧ソ連の、ひと味違う兵器開発がそこにあります。

武器は載せれば載せただけ強い…のか?

 ロシア・ソ連は時々「こんなもの本当に作っちまったのか」と思わせる、西側とは違う発想の“ゲテモノ兵器”を登場させます。

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BMP-3歩兵戦闘車。3本の砲身は真ん中が100mm砲、左側に30mm機関砲、右側に短い7.62mm機銃。写真はアラブ首長国連邦陸軍の車両(画像:月刊PANZER編集部)。

 旧ソ連時代に「BMP-3」という装甲車が作られました。これは「歩兵戦闘車」と呼ばれる装甲車で、歩兵を運び、歩兵の戦闘を支援するのが任務ですが、その武装にびっくりさせられました。砲塔は小さいにもかかわらず、100mm砲に同軸の30mm機関砲と7.62mm機銃という三連装で、しかも主砲の100mm砲は砲身から砲弾のみならず対戦車ミサイルまで発射できる「ハイブリッドガン」だったのです。つまり四種類の武装を載せているわけで、長射程の対戦車ミサイルから威力のある大砲、連射の効く機関砲、機関銃と、見かけは「全部載せ」、最強の武装です。

 旧ソ連の設計者は、あらゆる敵に対抗できる「万能兵器」を夢見たのです。いまでは歴史のかなたに消えた「多砲塔戦車」でも見られるように、ひとつの車体になるべく多くの武装をさせ、多機能を持たせようというのは、いつの時代も設計者や用兵家の理想のようです。

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アメリカと当時の西ドイツが共同開発した試作戦車MBT70。大きな口径152mmのXM150砲が目立つ(画像:月刊PANZER編集部)。
MBT70のXM150砲で使用するMGM51「シレイラ」ミサイル。こまめな整備が必要な精密品だった(画像:月刊PANZER編集部)。
車内から見たXM150砲の砲尾(画像:月刊PANZER編集部)。

 ミサイルが実用化され始めた1960年代、将来は、狙えば必ず命中する「必殺」のミサイルが登場し、大砲は時代遅れになってすべてミサイルに替わるという、SFチックな「ミサイル万能論」の唱えられた時期がありました。そうしたなか、戦車にもミサイルを載せようと考え出されたのが、普通の砲弾とミサイルが両方撃てる、前出の「ハイブリッドガン」です。

 やがて、アメリカと当時の西ドイツが1964(昭和39)年から共同開発していた試作戦車MBT70に、「XM150砲」というハイブリッドガンが載せられました。XM150砲の口径は152mmという大口径で、各種砲弾と専用の対戦車ミサイル「MGM51『シレイラ』」が発射できました。

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コメント

3件のコメント

  1. 西側で実用化されなかったからか?ゲテモノ扱いだが、対空戦車に対空ミサイルが装備されてるのは結構有効なのではないかな。

    西側がしくじったのは、大口径にしちまった為もあるのでは? ただでさえ携行弾数が限られてるところに、砲弾デカいわさらにデカいミサイルも載せなきゃ、って厳しいでしょ。それで他の機器の容積や重量が制約されてトラブルを誘発してたのかもよ。

  2. 「ゲテモノ」と評してる時点で思考放棄。

    ロシアは砲+ミサイルの運用方法を着実に蓄積し、進化し続けてる。パーンツィリはこれから増大すると予想されるドローン特攻に対応させるために開発されたらしいし、既に実戦で戦果も挙げている。

    西側の戦術は、専用化した機種を組織的に組み合わせて運用していて、それは確かに一理あるけれど、ロシアの兵装は1機で多種の任務をこなす。例え性能的に専門機種に劣るとしても、これで廉価なんだもの、「ゲテモノ」呼ばわりしてないで違う方面に進化していると認識すべきなのでは?

  3. ミサイルと機関砲のハイブリッド対空戦車はむしろ世界のスタンダードになっている。

    近samとの同時運用を考えているのだろうが

    上手くいくか甚だ疑問だ。

    実戦していない自衛隊の装備の方が合理的で、未知で野蛮な東側の装備が不合理などとは夢々思わない方がいい。

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