更地化に待った! 貴重な宇和島の扇形車庫を残したい 転車台修理を含め寄付募る

四国では唯一です。

広場やオフィス、カフェも整備

Large 220127 melody 01
宇和島駅の北東にある扇形車庫(画像:床下土風)。

 JR予讃線 宇和島駅(愛媛県宇和島市)の北東には、全国で11か所、四国では唯一の「扇形車庫」があります。扇形車庫とは、車庫の前に設置された転車台を中心に、その周囲に扇形に形成された車庫のことです。特に蒸気機関車が主流だった時代は車両の向きを変えるために必要な設備であり、扇形に配置することで限られたスペースを有効に使えるメリットがありました。

 ところで、この扇形車庫が更地化される計画が浮上しました。すると任意団体「床下土風」はこの場所を残そうと活動を開始。人々の交流と創作の場とする拠点にしたいといいます。

 車庫のある宇和島機関区では2020年より、宇和島の歴史や芸術などを紹介する展覧会を実施。新しい拠点でも展覧会事業の充実と定着を図り、宇和島とその他の人や地域との交流の深化を目指します。

「床下土風」は機関区の一角を建物ごと借り受けるといいます。景色を保存しながら、宇和島の“顔”に人々が集う施設として再生させ、ギャラリーやオフィス、カフェ、広場などを整備する考えです。同団体は、扇形車庫や転車台の修理を含めた一切の費用を工面すべく、寄付を募っています。

【了】

※誤字(所属線区)を修正しました(5月25日18時15分)。

【地図】借り受ける区画

最新記事

コメント

このサイトはreCAPTCHAによって保護されており、Googleのプライバシーポリシー利用規約が適用されます。