営業係数4ケタ区間が2か所も… JR四国の収支状況20年度 瀬戸大橋線すら赤字に

運賃値上げの方針も示していますが、納得の状況かもしれません。

赤字幅が一層拡大した形に

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JR四国のキハ40系ディーゼルカー、キハ47 191(2006年5月、草町義和撮影)。

 JR四国が2022年5月、2019年度および2020年度の「線区別収支と営業係数」を公表しました。最新のデータである2020年度をメインに見ていきます。

 これによると、8線区すべての区間で赤字の結果に。100円の収益にかかる費用を示す営業係数を見ると、予土線の北宇和島~若井間(愛媛県~高知県)で「1401円」と最大で、続いて牟岐線の阿南~海部間(徳島県)で「1185円」、予讃線の向井原~伊予大洲間(愛媛県)で「754円」でした。ちなみに、営業収益が最も高かった予讃線の高松~多度津間(25億900万円)であれ、営業係数は「192円」でした。

 本州と四国を結ぶ本四備讃線(瀬戸大橋線:児島~宇多津)の営業収益は14億4100万円、営業費用は29億7800万円、営業係数は「207円」です。なお同線は、2019年度の収支では唯一の黒字区間(営業損益:プラス1500万円)でしたが、2020年度は営業損益でマイナス15億3700万円の赤字となりました。四国全体を俯瞰すると、特に土讃線の末端区間や予土線、牟岐線で厳しい収支状況です。

 JR四国全線の営業損益は、マイナス225億7500万円。営業係数は「268円」です。昨2019年度は、営業損益でマイナス131億4800万円(営業係数:155円)だったので、赤字幅が拡大したこととなります。

 JR四国は「地域やご利用の皆様に当社の厳しい経常状況等についてご理解いただき、運賃改定の実施に向けた検討」や「地域の関係者と一体となった取組みを推進したい」としています。

【了】

【厳しい…】地図で見る全路線(区間)の収支状況

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コメント

1件のコメント

  1. 遠因だがじわじわJR各社に重く響いていることとして、一旦小泉政権下で大幅な事業縮小があった全国の高速道路計画が、その後亡霊のように復活して、着実にJR各社の経営を圧迫している。
    高速道路は、あれば便利なことには違いないが、新幹線の数倍といわれる莫大な建設費がかかり、またそもそも自動車交通のエネルギー効率自体も悪く、環境負荷があまりに大きい。
    しかし、与野党関係なく主力政党の多くが土建業界や自動車関連産業などとズブズブの関係で、あまりに節操がなくなっている。
    しかし、利用が少ない地方の高速道路の赤字は国民がいずれ負担することになる。鉄道経営が幹線においても苦しくなれば、末端のローカル線も改善は望めない。
    すてに、無駄な高速道路をあまりに作りすぎており、ローカル線問題のみならず、将来の禍根を残す深刻な事態だと、多くの人が気付くべき時が来ている。