ドイツ軍は採用するか? 特殊部隊向けベンツGクラス「カラカル」パリでデビュー

快適性より汎用性を優先したGクラス。

「キングスタリオン」「チヌーク」での空輸を想定

 ドイツに本社を置く兵器メーカーのラインメタルは、フランス・パリで開催中の防衛・安全保障見本市である「ユーロサトリ2022」において、メルセデス・ベンツ「Gクラス」をベースにした新型の特殊部隊用車両を初公開しました。

 同車の愛称は「カラカル」といい、メルセデス・ベンツおよびACS(アーマード・カー・システムズ)と共同開発したとのこと。特徴は汎用性と拡張性に優れている点で、空挺部隊や特殊部隊の要求に合わせて生み出したそうです。

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ラインメタルが、メルセデス・ベンツやACSと共同開発した新型軍用4駆「カラカル」(画像:ラインメタル)。

「カラカル」は、最新のGクラス、すなわち新W463のコンポーネントを用いており、エンジンは出力249馬力の水冷直列6気筒DOHCターボ・ディーゼルを搭載。このエンジンにより、車重は最大4900kg(ベースタイプ)あるものの、最高速度140km/hを発揮することが可能だといいます。

 また車体サイズをコンパクトにまとめたことで、CH-53K「キングスタリオン」並びにCH-47F「チヌーク」の両輸送ヘリコプターであれば最大2両を機内に収容することが可能だそう。とうぜん機外に吊り下げて運ぶこともできます。

 ホイールベースは長短2種類あるほか、独自設計のモジュラー構造によって、基本タイプである兵員輸送モデル以外に、医療支援モデル、補給仕様など、さまざまな派生型を1つのコンポーネントでまかなうことができるとのこと。

 ラインメタルの説明によると、「カラカル」は2023年から本格生産を開始する予定で、今後20年以上にわたって、同社は完全サポートを提供していくとしています。

【了】

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