米海軍 5年ぶりの新造揚陸艦 アメリカ最新「フォートローダーデール」が就役
ぱっと見、違うクラスにも見えます。
「アメリカのベニス」なる街の名が由来
アメリカ海軍は、新型のドック型輸送揚陸艦「フォートローダーデール」が2022年7月30日に就役したと発表しました。
「フォートローダーデール」は、サン・アントニオ級ドック型輸送揚陸艦の12番艦として、ミシシッピ州パスカグーラにあるハンティントン・インガルス・インダストリーズ(HII)のインガルス造船所で建造されており、2017年10月13日に起工し、2020年3月28日に進水しています。
ちなみに、サン・アントニオ級の11番艦「ポートランド」が就役したのは2017(平成29)年12月14日のため、約5年ぶりの就役です。
サン・アントニオ級ドック型輸送揚陸艦は全長208.5m、満載排水量2万5300トンある大型の輸送艦で、乗員360名のほかに海兵隊員ら約700名を収容できる能力を有しています。また船体後部に設けられたウェルドックにはエアクッション型揚陸艇(LCAC)2隻またはAAV7水陸両用装甲車14両などを搭載することが可能です。
ただ、建造コスト削減などの観点から、マスト形状を既存の塔型から、一般的な鋼材を三脚状に組み合わせたラティスマストにを採用するなどしており、外見的には従来のサン・アントニオ級とは一部変わっています。
なお、艦名はフロリダ州のフォートローダーデール市に由来するとのこと。同市は人口約20万人で、市内には総延長165マイル(約264km)もの運河が無数に張り巡らされていることから、「アメリカのベニス」という異名を持つ街です。
このあと「フォートローダーデール」は東海岸のバージニア州ノーフォーク海軍基地に移動し、アメリカ海軍第2艦隊の指揮下に入っています。
【了】
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