鼻先シャキーン!! 三沢に飛来の珍改造「ボーイング727」なぜ誕生 トンガリは戦闘機譲り

日本では、かつては国内で飛び廻っていましたが、今ではほとんど見ることがなくなってしまった「ボーイング727」。世界にはこの機をベースに「鼻をとがらせる」改造を施し、運用を続ける機があります。どういったものなのでしょうか。

「N289MT」の来歴

 現在「N289MT」として運航されている「鼻先の尖ったボーイング727」は、もともと1981年に「N710AA」というレジナンバーを付され、アメリカン航空で運用が開始されました。機齢はのべ41年を超えています。

 アメリカン航空から退役した同機は、アメリカで防衛・航空宇宙事業を展開するレイセオン社に引き取られることになりました。ここで同機は、「マルチプログラム・テストベッド(多用途試験母機)」として改修をうけ、第2の人生を送ることになります。

「N289MT」のピノキオのような機首は、F-15 戦闘機に順じた改修が施されており、その鼻の中にはレーダーが搭載されています。現在は、おもに高精度レーダー開発に関する任務を担っていると見られています。「フライト・レーダー24」をはじめとする航空機をリアルタイムで追跡できるサイトで飛行経路を追ってみると、ある地点を中心に周回するような経路を取っていることもあり、地上レーダーの探知性能などを確認しているのかもしれません。

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ベースとなったボーイング727はJALでも主力機だった(画像:JAL)。

 なお、「N289MT」のコール・サイン(呼び出し符号)は「VOODOO1(ヴードゥー1)」という名称で、これは、ハイチの宗教に由来するそうです。

 ちなみに、日本の航空自衛隊でも似たような改修を施した機体を保有していたことがあります。C-46輸送機の機首にF-86D戦闘機のレーダーを搭載したC-46FTB試験機がこれで、飛行中におけるレーダーの機能を確認したことがありました。

【了】

【写真】とんがりまくっとる!!「N289MT」試験機の全貌

Writer:

成田空港隣の航空科学博物館元学芸員。日本初の「航空関係専門学芸員」として同館の開設準備を主導したほか、「アンリ・ファルマン複葉機」の制作も参加。同館の設立財団理事長が開講した日本大学 航空宇宙工学科卒で、航空ジャーナリスト協会の在籍歴もある。

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