エアバス機の型式名「A3?0」のナゾ 「A380」だけ仲間外れナゼ? 始まりが「A300」だったワケ

ヨーロッパのエアバス社では初の旅客機「A300」デビュー以来、モデル名をA310、A320、といったように時系列順に二桁目をが増やす法則があります。その例外となるのが、超大型機「A380」。なぜでしょうか。

新型機はA360・A370・A390?

 2022年7月に開催されたファンボロー(ファーンバラ)航空ショーの期間、ヨーロッパの航空機メーカー、エアバス社のSabine Klauke最高技術責任者が公式Twitter上で、次世代機「A360」、「A370」の開発の可能性について言及。ただここでは、CO2を排出しないゼロ・エミッション機「ZEROe」を2035年の実用化にむけ開発していることに触れつつも、この機にA360・A370・A390のモデル名が付与される可能性については「そのうちわかるでしょう(We’ll see)」と具体的な言及を避けています。

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ANAのエアバスA380(画像:ANA)。

 このとおり、エアバス社の「A360」「A370」は、まだ登場していないモデル名ですが、「A380」は登場済みです。ANA(全日空)のホノルル線に投入された総2階建ての超大型機「フライング・ホヌ」がそれです。なぜA380だけ先に使われたのか、命名の法則とともに探ります。

 エアバス社の旅客機のモデル名をはじめ、民間機ではメーカー独自の法則に基づき、新型機のモデル名が付与されます。エアバス社が最初に開発した旅客機はA300。そこからA310、A320、A330、A340、A350とエアバスを表すAの後に、1桁目の「3」と3桁目の「0」を固定させたまま、数字の2桁目を、おおむね時系列順にひとつづつ増やす命名法則を採用しています。

 最初のジェット旅客機であるA300は、中距離を飛行可能な中型の機体で、経済性などを考慮したターボ・ファン・エンジン2基を搭載。経済性が高く、エアラインに優しい機体をコンセプトとしていました。そして、通常の座席配置で300人搭乗できる設計であることから、「エアバスの300人乗り」と言うことでA300というモデル名が付与されたようです。

 そこからエアバス社では新型機を出すたびに、直近に開発された既存機より2桁目を増やしたモデル名をつけていくことになります。A300の胴体を短縮してより長い航続距離を飛行できるタイプ「A310」、同社をスターダムにのしあげた150席クラスの「A320」、A300の胴体を延長して中大型化を目指し、エンジンを2基搭載するタイプ「A330」、燃費の良い小型のエンジン四基を搭載したA330の姉妹機「A340」――このように、派生型の展開などを除けば、エアバス機のモデル名はおおむね時系列順に並んでいる形になります。

 そして商業的に軌道に乗ったエアバス社は、A340をデビューさせたあと、ライバルのボーイング社と対抗すべく、「ジャンボ・ジェット」ことボーイング747を凌ぐキャパシティを持つ機体「A3XX」の開発にかかります。

この「A3XX」、既存の命名法に従えばA340の次で、つまり「A350」となります。ただ、この機は2000年、過去の命名法則からは全く外れた「A380」のモデル名が付与され、開発が進められることになりました。

【なんじゃこりゃ!?】エンジン代わりに謎プロペラ! 開発中の「怪機A380」を見る

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