”元祖ビジネスジェット”はエンジン4発尻に集中? 名門ロッキードが生み出した「ジェットスター」とは

格安航空の「ジェットスター」誕生よりだ~いぶ昔のハナシ。

1957年9月4日初飛行

 F-35「ライトニングII」戦闘機やC-5「ギャラクシー」輸送機などを手掛けたアメリカ・ロッキード社。同社が唯一開発したビジネス・ジェットが、1957年9月4日に初飛行した、L-329・L-1329「ジェットスター」です。またアメリカ空軍によると、同型機は「民間市場向けに初めて大量生産されたビジネスジェット」とのことです。

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アメリカ空軍むけロッキード「ジェットスター」(画像:アメリカ空軍博物館)。

 量産型の「ジェットスター」は胴体後部に2発づつ、計4発のターボジェット・エンジンを胴体後部に搭載。主翼には「スリッパ」と呼ばれる燃料タンクを左右1基づつ備えます。全長18.4m、翼幅16.6mの大きさで、最大10人の乗客を乗せることができ、ビジネス・ジェットとしてはかなり大きい部類に入ります。設計者は、F-104「スターファイター」などいくつもの傑作機の設計も手掛け、史上最高の航空機デザイナーとも称される、クラレンス “ケリー” ジョンソン氏です。

 ただ、初飛行したときの「ジェットスター」試作機は、量産型のような特徴のあるルックスをした機体ではありませんでした。試作機はエンジン2基、主翼には「スリッパ」もなかった状態であったと記録されており、初飛行時の写真からも、試作機のそういった様子を見ることができます。

 試作機の初飛行時、「ジェットスター」はイギリス・ブリストル社製のジェットエンジンを搭載していましたが、アメリカ国内でこのエンジンを製造する契約がうまくまとまらなかったことから、国内産エンジンを4発搭載するデザインに設計変更。オプション装備であった「スリッパ」も、量産化にともなって標準搭載になりました。

 その後「ジェットスター」は、エンジンを換装したタイプや、アメリカ空軍むけ「C-140」などさまざまなサブタイプが製造され、計200機以上が生産されています。同型機は、アメリカのロックスター、エルヴィス・プレスリー氏のプライベート機としても使用されたほか、空軍向けの機体は、リンドン B. ジョンソン米大統領の時代に要人輸送機としても使用。その小さな胴体から、大統領輸送機のコールサイン「エアフォース・ワン」にちなみ、「エアフォース・ワン・ハーフ」と称されたそうです。

【了】

【写真】主翼とエンジン配置スゴイ!「ジェットスター」全貌&さまざまな角度から

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