デカすぎ! 海自向け「イージス・システム搭載艦」実現するか 戦艦&空母並みの大きさナゼ必要?

世界最大の駆逐艦ズムウォルト級をしのぐ大きさに

 計画されている「イージス・システム搭載艦」の基準排水量2万トンという船体規模は、海上自衛隊の艦艇で比較した場合、イージス艦の「まや」型護衛艦(基準排水量8200トン)より遥かに大きく、ステルス戦闘機「F-35B」の搭載能力を持つ「いずも」型護衛艦(基準排水量1万9950トン)と同等サイズになります。

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1995年にアメリカ海軍が公開した「21世紀の水上戦闘艦」のイメージイラスト(画像:アメリカ海軍)。

 海外に目を向けても、これほどの大きさの戦闘艦艇は少なく、中国海軍の055級駆逐艦(基準排水量1万1000トン)やアメリカ海軍のズムウォルト級駆逐艦(満載排水量1万5995トン)を凌ぎ、ロシア海軍のキーロフ級原子力巡洋艦(基準排水量2万4300トン)に次ぐ規模となります。

「イージス・システム搭載艦」の建造が実現すれば、西側で最大の水上戦闘艦が日本で生まれることになるでしょう。

 船体が大型化した背景として防衛省は、「多様なミサイルの脅威に対し常時持続的に対応するため、稼働率の向上をはじめ、荒天時の気象・海象でも影響を受けにくい耐洋性、艦艇乗組員の居住環境などの改善、将来装備品を搭載できる拡張性などの要素を総合的に考慮した結果」と説明しています。

 船体寸法は全長の約210mに対して、全幅が約40mとされているため、ずんぐりとした印象を受けます。国内における同規模の船舶を見た場合、海洋研究開発機構(JAMSTEC)が運用する地球深部観測船「ちきゅう」(5万6752国際総トン)が上げられるでしょう。同船の大きさは全長210m、幅38mのため、近似しているといえます。

【写真】イージス・システム搭載艦と同サイズの軍艦たち&イージス艦ミサイル発射の瞬間

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コメント

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3件のコメント

  1. ……ミリオタ的には「21世紀の戦艦だ、ヒャッハー」とか思うけど、現実的には「数千万円の魚雷やミサイル一発で沈みかねないハリボテの出来上がり」と感じてしまう……。
    陸上施設の建設に反対した結果、理屈も費用対効果も合わない金食い虫の珍兵器が誕生しつつあることを一般人は理解できているのだろうか?

  2. 移動出来るという点では陸上基地より戦略的価値が非常に高い。
    ただ、陸上基地より維持コストが高くなると思われるし艦自身の安全確保も陸上よりリスクが高いかもしれない。
    だが一番の懸念は2隻程度では国土を守り切る事が不可能であろう事だ。
    はっきり言って核弾道ミサイルを配備した方がずっと安上がりで効果が高い。

  3. 多額の税金を使って建設して一瞬で沈められて欲しい(^o^)