愛称が物騒すぎる!? なぜマクドネル・ダグラスの大ヒット旅客機は「狂犬」と呼ばれたのか

「マッド・ドッグ」なぜ?有力説とは

 たとえば国際的航空メディア「Simple Flying」は、MD-80シリーズが「マッド・ドッグ」と称された理由を次のように紹介しています。

 ひとつ目はDC-9シリーズが離陸する際にエンジン・パワーを最大にした際の地響きと音が、他の機種と比べて大きく、独特な音を発していたこと。もうひとつは、アメリカの低価格ワインである「マッド・ドッグ20/20」に由来しているためとしています。これは、安価な航空券で利用できる国内線での使用を見越した機種であるためでしょう。

 日本ではこの愛称はあまり馴染みのあるものではありませんでしたが、アメリカでは航空ファンだけでなく、エアライン自らも親しみを込めて「マッド・ドッグ」と呼んでいたようです。

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TDAのDC-9(画像:JAL)。

 MD-80シリーズは先述の通りヒット機になり、世界中の航空会社で運用されることになりましたが、最初に発注したエアラインはスイス航空で、当初アメリカではなかなか採用されませんでした。

 実は、MD-80シリーズは操縦士2人で運航できるために、エアライン側にとっては、運航コストが低く抑えられるモデルでしたが、アメリカのエアラインでは航空機関士を含めた3人乗務を乗務員側が主張していた関係で、このシリーズの導入ができませんでした。ただ、この制限がクリアされたことを皮切りに、アメリカの多くの航空会社でも採用されています。

 日本では、のちがJASとなるTDAがMD-81をDC-9-81として8機、MD-81として18機導入し、MD-81の胴体を短縮したMD-87や、それをさらに近代的な仕様にしたMD-90も運用しました。かつては、羽田空港にいけばいつでも見られる旅客機のひとつでもありました。ただ筆者としては、MD-80シリーズの往年の姿は、あまり「狂犬」感はない通好みのシブメの旅客機だったように記憶しています。

【了】

【写真】形はそっくり!? まさかの展開を辿ったMD-80の末っ子の全貌

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コメント

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2件のコメント

  1. メーカーカラーリングごと
    買ってしまったJAS

    意外と知られてません

  2. 私のとなりに住んでいたパイロットがMD80を操縦していました。
    ペンシルロケットのような機体で、離陸と着陸時に空しか見えない!とんでもない飛行機でMaddogと呼ばれていると言っていました。
    ただし、非常に優秀な飛行機であり、それを操縦している事を誇りに思っているとも言って、パイロット鞄に大きな狂暴そうな犬のステッカーをつけていました。