東京の「環状3号線」どこまで開通済み? 進行中・進展なし・”飛び地”さまざま

東西に分離した「環3」しかし一部は開通済み

●【未事業化】江戸川橋~春日通り(小石川)

 当初計画では純粋な環状道路だった「環3」も、計画変更によって右左折を繰り返すルートとなっています。江戸川橋周辺でも同様で、目白通りを300mほど東進し、関口1丁目付近で北へ分岐し、新設道路が伸びていく計画です。

 この区間を含む、言問通りまでの未開通区間は、都が2016年に指定した「第4次優先整備路線」にも含まれておらず、優先順位は低い区間となっています。ただ、文京区議会で明らかにされたところによると、都としては2025年までに事業化を進める構え。それに向け昨年度には、地質調査や道路構造物などの概略設計が実施されています。

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「播磨坂」の愛称が付く環状3号線の小石川付近(画像:写真AC)。

●【開通済み】播磨坂(春日通り~小石川植物園)

 約500mだけ「飛び地」のように開通済みなのがこの播磨坂の区間です。戦後すぐ、1950年代にはすでに現在の幅員で整備済みとなっていました。焼け野原になった一体の復興のために整備された道路のひとつで、中央分離帯に相当する部分は現在、桜並木となっています。

●【未事業化】小石川植物園~言問通り(鶯谷)
 
 こちらも先述のとおり、整備の優先順位が低い区間で、近年も特に目立った動きはありません。ルートは、播磨坂からほぼまっすぐ東進し、小石川植物園の南端や、東京大学の北端、根津神社の南端をかすめて、台東区谷中で言問通りの現道へ合流するものとなっています。

 文京区をほぼ東西にまたがるこの道路、実現すれば春日通りと不忍通りの間の、数少ない東西軸となります。

●【開通済み】言問通り、三つ目通り

 環状3号線は「言問通り」としてJR鶯谷駅から4車線道路で東進し、浅草寺の北側を抜けていきます。しかし道なりに続くのではなく、隅田川を渡った言問橋交差点で南進する「三つ目通り」が環状3号線です。そのまま木場駅を超えて辰巳で首都高湾岸線へ到達し、終点となります。

【了】

【「環状3号線」ルートと開通状況】

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