相鉄直通「海老名~小川町」ランキングに名乗り!?「私鉄の長距離鈍行列車」日本最長距離は

大都市圏にもローカル線にも長距離列車がちらほら

●近鉄大阪線・近鉄山田線・近鉄鳥羽線 大阪上本町~鳥羽(150.4km)
 近畿から中京圏へ広大な鉄道ネットワークを持つ近鉄。有料特急が大阪・伊勢・名古屋方面をはじめ縦横無尽に走っていますが、一般列車でも大阪~伊勢方面をむすぶ長距離列車が運転されています。

 その中で最長なのが、伊勢市のさらに先、鳥羽までをむすぶ列車。夜に1本だけ運転される快速急行で、約150kmを2時間34分で走破します。快速急行は大阪上本町・鶴橋を出ると次はもう奈良県内の五位堂駅。夜闇を3府県跨いで爆走します。また、逆の鳥羽発は大阪上本町行きは、土休日のみ早朝1本が運行されています。

 伊勢市内の五十鈴川までは1日4~7便が急行として設定され、一つ手前の宇治山田発着の列車もあります。走行距離は139.1km、全線通しで2時間半の旅です。大阪・奈良県境、奈良・三重県境と何度も峠越えを経て、車窓は幾重にも移り変わっていきます。JRに劣らない旅のロマンを感じさせる列車です。

●肥薩おれんじ鉄道(JR直通) 八代~隈之城(119.5km)
 九州新幹線の開業に伴い、並行在来線のJR鹿児島本線から移管されて生まれた第三セクター「肥薩おれんじ鉄道」。約半数の列車が、八代~水俣~川内をまるごと走り切りますが、中には川内から1駅だけJR鹿児島本線へ直通し、隈之城まで向かう列車もあります。全線の所要時間は約2時間40分です。

 同様の例では、青森・岩手両県をむすび、JR移管で生まれた「青い森鉄道」「IGRいわて銀河鉄道」を経由して三沢~盛岡を走る列車が、走行距離128.9kmと長大です。
 
【番外編】東武伊勢崎線・東武日光線・東武鬼怒川線・野岩鉄道・会津鉄道 浅草~会津田島(190.7km/廃止)

 2017年4月まで走っていた長距離の無料優等列車で、種別は「快速」。北千住~春日部がノンストップであるなど、特急並みに停車駅の少ない列車でした。栃木からさらに北へ北へ走り抜け、全線の走破時間は約3時間半。2扉・ボックスシートの「6050型」が使用され、通勤電車とは異なる旅情を感じさせ、車内はレジャー客でにぎわっていました。

 その他首都圏でも、東急・東京メトロ・東武にまたがる「中央林間~南栗橋」(98.6km)、「小川町~元町・中華街」(101.3km)など、複数社局の直通運転により100km近い長距離を移動する列車は、ちらほら見られます。

【了】

※一部修正しました(12月30日9時00分)。

【誕生「海老名~小川町」のダイヤ】

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コメント

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3件のコメント

  1. 八戸〜盛岡が116.4kmというのは一体どういう計算をしたのでしょうか?営業キロなら107.9kmですが…
    ちなみに1本だけ三沢発盛岡行きがあり、これは営業キロで128.9kmです。

    • ご指摘ありがとうございます。修正しました。

  2. 今更ですがこの区間の総距離は115.4kmと1km余分になってます。
    修正をお願いします。