誰でも起きうる大雪時のクルマ立ち往生 身を守るにはどんな備えが “除雪”は道路以外も必要
大雪でクルマの立ち往生や通行止めが発生し、長時間、車内に留まらなければいけなくなる事例が多発しています。そのような事態への備えや、実際に遭遇した場合の対策は、どうすればいいのでしょうか。
みるみる積もる雪 車の立ち往生
大雪の影響で、クルマが立ち往生したり、渋滞や通行止めなどにより長時間、車内に留まることを余儀なくされたりするニュースを耳にします。2023年も早々、1月10日に北海道が日本海側を中心として大雪に見舞われ、大型車の立ち往生による渋滞も発生しました。
雪により身動きが取れなくなるという事態は、豪雪地帯に限らず、冬場に運転する以上、誰にでも起きうる可能性があります。仮にそういった危機に遭遇した場合、どのような備えをすればよいのでしょうか。
まず装備面ですが、雪かきやスタック時のためにスコップやスノーブラシ、長靴を積んで置くことを国土交通省では推奨しています。また、エンジンが停止する可能性にそなえ、人数分の使い捨てカイロや毛布、寝袋など積んでおくといいそうです。
通行止めなどで、クルマが完全に動かない場合は、定期的にマフラー周りの除雪をすることが大切です。逃げ場を失った排気ガスが車内へ充満し、一酸化炭素中毒になる危険性があるからです。
一酸化炭素は人体にとってはかなり有害で、車内へ少しでも入り込むと命の危険があります。JAFの調査では、運転席の窓を5cm開ける対策をしても、マフラー付近を除雪しない場合、40分で800ppm(2時間ほどで失神する濃度)まで上昇したといいます。また、積雪がない場合でも有害物質を含んだ排出ガスがクルマの隙間から車内に入り込むケースもあるようです。そのため、仮に車中泊になった場合、JAFではエンジンは可能な限り停止することを推奨しています。暖を取る備えも必要でしょう。
自分は雪の備えをしていても、他の車が1台スタックして、大規模な立ち往生に発展するケースも多々起こっています。大雪時に、不要不急の外出を控えることが一番の対策であることは間違いありませんが、どうしても出かける必要がある場合は、国土交通省の各地方整備局・国道事務所や高速道路会社などが発信する道路情報などをチェックすることも大切です。
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