護衛艦「いずも」空母化用 F-35着艦誘導装置レイセオンが受注 米海軍&海上自衛隊

広島・呉で改装中の「かが」向けではないみたい。

イギリスやイタリアの空母も搭載する実績あるシステム

 米大手防衛関連企業レイセオン・テクノロジーズのグループ会社レイセオン・インテリジェンス&スペース(RI&S)は2023年2月14日、海上自衛隊向けとなる統合精密進入着陸システム(JPALS)を受注したと発表しました。

 発注したのはアメリカ海軍の航空交通管制システムプログラム室で、契約形態はFMS(対外有償軍事援助)です。

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呉でF-35B戦闘機の運用が可能なよう改修作業中の護衛艦「かが」(2022年12月、乗りものニュース編集部撮影)。

 JPALSはソフトウェアベースの、高精度ディファレンシャルGPS航法および精密着陸システムで、海上自衛隊のヘリコプター搭載護衛艦「いずも」に搭載される予定のものだそう。JPALSは、あらゆる天候や海面の状況でも航空機を空母や強襲揚陸艦に誘導するシステムで、最新のステルス戦闘機F-35「ライトニングII」と統合されています。

 JPALSは、アメリカ海軍のすべての空母と強襲揚陸艦に配備されており、F-35戦闘機はすべての機体がJPALSに対応していることから、イギリス海軍の空母「クイーン・エリザベス」や、イタリア海軍の空母「カブール」にも装備されており、各国のF-35飛行隊の運用を支援しています。

 2023年現在、防衛省は全通甲板構造の護衛艦「いずも」「かが」の2隻でF35B戦闘機を運用できるよう、空母化改装を進めています。すでに2022年度予算で「いずも」の着艦誘導装置を先行取得するための費用約36億円を計上しており、また2023年度予算でも「かが」の着艦誘導装置の取得を行います。

 そこから鑑みると、今回RI&Sが発表したJPALSの受注は、先んじて予算計上されていた「いずも」への搭載分のようです。

【了】

【艦首が空母形状に!】改装され四角くなった護衛艦「かが」&「いずも」でのF-35B発着艦テストの様子

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