その16MCVを載せているのはナニモノ? 「DSEI Japan 2023」会場で見かけたフネの正体

「DSEI Japan」会場の一角で、とあるイギリスの海事設計社が出展していた舟艇の模型に、おなじみ陸自16式機動戦闘車が搭載されていました。将来リアルに再現されるかもしれないということで、その舟艇「CAIMEN-90」に注目してみました。

「機動舟艇」の選定における「CAIMEN-90」の勝算

「機動舟艇」は、「陸上自衛隊の部隊や車両、物資などが、全国各地から南西諸島方面へと速やかに展開できるよう用いられるもの」で、まさに前述した揚陸艇のような船舶の導入が予定されています。BMT社は、この機動舟艇への採用も見据えて、今回「CAIMEN-90」を展示したというわけです。

「CAIMEN-90」ならば、模型で示されている16式機動戦闘車(26t)はもちろん、10式戦車(44t)なども輸送することができるほか、12式地対艦誘導弾や03式中距離地対空誘導弾の構成車両なども輸送することが可能と見られます。さらに、航続距離は930km以上であり、先述した速力も踏まえると、九州と沖縄本島間、さらには離島間などで、迅速にピストン輸送を実施することも可能です。また、サンゴ礁や岩礁に囲まれた島々にも難なく部隊を上陸させることができる点も重要でしょう。

Large 20230403 01
アメリカ陸軍が開発するMSV(L)のプロトタイプ(画像:アメリカ陸軍)。

 今後、この機動舟艇に関しては、防衛省が契約を結ぶ企業を募ることになり、そして2028年3月までに建造および配備が行われることになると見られています。その運用は、陸上および海上自衛隊の共同部隊である「海上輸送部隊」で実施されることになると思われます。

 その点、BMT社が設計した揚陸艇は、アメリカ陸軍の新型輸送船である「MSV(L)(軽機動支援船)」に採用されており、機動舟艇に関しても有力候補のひとつとなることでしょう。

【了】

【画像】「CAIMEN-90」の三面イメージ

Writer:

軍事ライター。現代兵器動向のほか、軍事・安全保障に関連する国内法・国際法研究も行う。修士号(国際法)を取得し、現在は博士課程に在籍中。小学生の頃は「鉄道好き」、特に「ブルートレイン好き」であったが、その後兵器の魅力にひかれて現在にいたる。著書に『ここまでできる自衛隊 国際法・憲法・自衛隊法ではこうなっている』(秀和システム)など。

最新記事

コメント

記事ランキング

  1. 家族が「SSSS航空券」を引き当ててしまった…! 乗る前から“異変” 保安検査員も「Oh…」 誰でも起こり得る“緊迫の一部始終”
  2. ロシア軍の爆撃機が「真っ逆さまに墜落」 地上に激突する瞬間を捉えた映像が公開 “巨大な黒煙”が立ち上る
  3. “まるで高速”な無料バイパス「全線4車線化」へ変貌開始! 一部の上下線分離まもなく 対面通行を解消 国道8号
  4. 飛行中の「日の丸特別機」に粋なサプライズ! 天皇皇后両陛下を“最新ステルス戦闘機”がお出迎え
  5. 「危なすぎる!」阪神高速“中の人”がブチギレ!? “衝撃動画”とともに呼びかける「ドライバーが守るべき3つのこと」とは
  1. 家族が「SSSS航空券」を引き当ててしまった…! 乗る前から“異変” 保安検査員も「Oh…」 誰でも起こり得る“緊迫の一部始終”
  2. あと1年足らずで「現金でバス乗れなくなります」 全路線“完全キャッシュレス化”疑問に応えるサイト開設 京王バス
  3. ETCの手前で「ガシャン!」高速入口に吊るされた「黄色い鎖」の正体は? 傷つく覚悟で“あえてぶつける”超アナログな理由
  4. ロシア軍の爆撃機が「真っ逆さまに墜落」 地上に激突する瞬間を捉えた映像が公開 “巨大な黒煙”が立ち上る
  5. 「“再有料化”でいいから4車線化して」→普通車280円になって1年 利用者負担で勝ち取った“効果”あきらかに 八木山バイパス