JAL「777-200ER」の初号機、最後のフライトを終える 超異例の「伝説のフライト」で有終の美
これで「JALの777-200ER」は1機のみ…。
JALの「国内線777」はラスト1機に
JAL(日本航空)のボーイング777-200ER初号機「JA701J」が現地時間2023年5月18日午前10時すぎ、アメリカ・カリフォルニアのビクタービル空港に到着しました。これでこの機は、JAL機としての役目を完全に終えたことになります。
「JA701J」は、2002年8月にデビュー。短距離国際線を中心に運航されたのち、最後の数年は国内線へ定常投入されました。定期便ラストフライトは2023年3月31日のJL922便(沖縄→羽田)で、5月12日までのフライト時間は約6万4300時間、フライト回数は1万6790回にものぼります。
そして5月16日には、国内航空会社初となる「退役機の売却にともなう回送便(フェリー便)に乗客を乗せ、日本を離れる」というチャーター(貸切便)便の担当機に。ここでは、異例となるビクタービル空港を低空飛行(ローパス)するなど、航空ファンにとっては伝説のフライトとなりました。
なお、このビクタービル空港はJA701Jを始めとする多くの旅客機が安置され、次の役割を待っていることから、一般的に”飛行機の墓場”と呼ばれることもあります。一方で定期旅客便でのアクセスはなく、そこへのフライトを体験できる機会はまずありません。
このチャーター便を経た、真のラストフライトは、チャーター便の到着地であるロサンゼルス国際空港からビクタービル空港へのフェリー便となるJL8134便。航空機追跡サイトの「フライトレーダー24」によると、ロサンゼルス出発は現地時間午前9時過ぎで、約30分のフライトを経て、ビクタービル空港へ到着しています。
なお、JA701Jの退役にともなって、JALで定期便投入されているボーイング777-200ERは、ラスト1機となりました。同社では777-200ERを、2023年度上期中に退役させる方針を決定済み。現在運用されている777-200ERは1機のみで、これをもって、JAL国内線で長年主力機のひとつだったボーイング777シリーズが姿を消すことになります。
【了】
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