日本の警察がなぜ「アメ車」? 実は特殊部隊も使用 G7広島サミット“最高レベル警備”の渦中に
SATが乗っていた? かもしれない特殊なバン
今回、バイデン大統領の車列に加わっていたシボレー「エクスプレス」ベースの警護指揮車ですが、前出の警察に詳しい人物によると、ガラスは防弾仕様になっており、左右側面と後部には銃眼(ガンポート)も設けられているそう。
また、ほぼ同じ仕様ながらサイドステップとルーフに手すりを備えたタイプもあり、こちらは突発事案に対応するための、いわゆる銃器対策用ではないかとのことでした。
なお、同様の車両は遅れて来日したウクライナのゼレンスキー大統領の車列にも混ざっていたと言います。
教えてもらった車両を確認したところ、ゼレンスキー大統領の車列に入っていたのは、フォード「トランジット」をベースにした警護車でした。
こちらは前述のシボレー「エクスプレス」ベースの警察車両の後継として導入されたもので、やはり警視庁や大阪府警、福岡県警、愛知県警などに入っているとのこと。「エクスプレス」と同じく防弾仕様ですが、赤色灯は「エクスプレス」がマグネット仕様の着脱式なのに対して、「トランジット」は反転式であり、そのためのかさ上げがルーフ上部に設けられています。
これら車両は警護実施レベルの高い要人の車列に入ることが多く、だからこそ、前述のアメリカ・バイデン大統領の車列に混ざっていたシボレー「エクスプレス」と同様、ウクライナ・ゼレンスキー大統領の車列にもフォード「トランジット」が配置されていたものと考えられます。
なお、来日したゼレンスキー大統領の警護は最高レベルであったと言われており、一部メディアが報じたところによると、彼の車列には特殊部隊「SAT」が乗った車両も含まれていたとか。警察に詳しい人物のハナシでは、おそらく、このフォード「トランジット」が該当する車両になるのではないかとのことでした。
大過なく終わった今回のG7広島サミット。この後も栃木県(男女共同参画・女性活躍担当大臣会合)や三重県(交通大臣会合)、香川県(都市大臣会合)、大阪府(貿易大臣会合)などではG7関係閣僚会合が開かれる予定です。
山場こそ越えたものの、警察関係者の心が休まる日はまだまだ先のようです。
【了】
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