史上初! 外国で就役式典を実施 アメリカ軍艦「キャンベラ」同名の強襲揚陸艦も参加
米軍人も豪州=カンガルーのイメージみたい。
同名の軍艦がオーストラリアにも存在
アメリカ海軍の最新鋭艦「キャンベラ」が2023年7月22日、就役しました。
特筆すべきは同艦の就役式典が行われた場所です。艦名の由来はオーストラリアの首都キャンベラですが、それにちなみ式典は同国のシドニー港で実施されました。アメリカ海軍艦艇が他国で就役式典を開くのは史上初めてのことだといいます。
「キャンベラ」はインディペンデンス級沿海域戦闘艦(LCS)の15番艦です。インディペンデンス級は、軍艦としては珍しい「trimaran(トリマラン)」構造を採用しているのが特徴です。日本語で「三胴船」と呼ばれるこの船型は、文字どおり、主船体(センターハル)の左右両側に副船体(サイドハル)が張り出した構造で、3つの船体を船橋やデッキ部分などの上部構造物でつないでいます。
船体サイズは、満載排水量約3100トン、全長127.4m。ウォータージェット推進により、最大速度は約40ノット(約74.1km/h)以上を発揮することが可能です。武装は57mm単装速射砲と、近距離対空ミサイル発射機を各1基備え、MH-60艦載ヘリコプター2機の運用能力を有しています。
シドニー港で行われた「キャンベラ」の就役式典には、アメリカ国防総省のデルトロ海軍長官やオーストラリアのマールズ国防大臣を始め、米豪両国の関係者のほかに在豪各国の駐在武官らも参列。加えてオーストラリア海軍の強襲揚陸艦「キャンベラ」も参加し、同じ名前の軍艦が並ぶという珍しい光景も披露されました。
なお、アメリカ海軍において「キャンベラ」という名前の軍艦は、第2次世界大戦中の1943年に進水・就役したボルチモア級重巡洋艦3番艦ですでに存在しており、今回は2例目になります。
【了】
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