デカすぎて困る? 海上自衛隊「イージス・システム搭載艦」の“ドックどうすんの”問題
海上自衛隊に配備が計画されている「イージス・システム搭載艦」は、従来のイージス艦とは一線を画す巨大艦となるため、就役後も修繕できる場所は限られるとか。しかも日本海側に配備した場合は、問題がより顕著になりそうです。
どこで作るの? 修繕するの? デカさゆえの造船所問題
地上配備型迎撃ミサイルシステム「イージス・アショア」の代替案として導入が決まった「イージス・システム搭載艦」。船体寸法は全長約210m以下、全幅約40m以下で、基準排水量は約2万トンと戦闘艦としては非常に大型の艦艇になる見込みです。
これは、海上自衛隊の艦艇で比較した場合、イージス艦と通称される、まや型護衛艦(基準排水量8200トン)より遥かに大きく、ステルス戦闘機「F-35B」の搭載能力を持つことが決まった、いずも型護衛艦(同1万9950トン)と同等クラスになります。
大型化した船体にはBMD(ミサイル防衛)任務のために搭載する「SPY-7」レーダーと弾道弾迎撃ミサイル「SM-3ブロックIIA」だけでなく、対空ミサイル「SM-6」や「12式地対艦誘導弾能力向上型」などのスタンド・オフ・ミサイルを装備するとしています。
これまでの海自艦艇とは一線を画す存在となる「イージス・システム搭載艦」ですが、運用面ではさまざまな課題が出てきそうです。たとえば、これほど大きな規模の戦闘艦を修繕できるドックは少ないうえ、イージス・システムという特殊な装備を持った艦船を受け入れた実績を持つ造船所はさらに限られています。
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