道路脇の「街路樹」誰のもの? ビッグモーター”除草剤”事件で注目 邪魔で無くせはNG、「泣き寝入り」の実態も

道路脇に植えられている「街路樹」。たいていは車道と歩道のあいだに植えられていることが多いですが、あれは一体誰のもので、どこが管理しているのでしょうか。

沿線住民が勝手に街路樹に手を加えていいの?

 では、前出のビッグモーターの問題で「街路樹に除草剤を撒いて、木そのものを枯らしてしまった」といった報道が上がっていますが、これはどのような問題があるのでしょうか。

 市で道路施設を管理する部署の職員は「まず、公有財産を無断で傷つける行為は、器物損壊に当たる可能性があります」と話します。

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沿道にコンビニを開業するために、歩道の切り下げや防護柵の撤去、街路樹の伐採などを行う際は、承認が必要(画像:写真AC)。

「たとえば一般的に、沿道へ新たに商業施設を開発するため、歩道縁石を切り下げて道路への入口を新設したいという場合は、道路法24条に基づく工事として、公共物を道路管理者以外が形状変更する行為への承認を得る形で行うことになります。その場合、もしそこに街路樹がかかってくる場合は伐採せざるを得ませんが、伐採した分の代わりに捕植したり、樹木費という金銭補償を行う必要がでてくる可能性があります」(同)。

「しかし、単に『道路から店舗が見えない』というだけの理由で、街路樹伐採だけを行いたいという申請については、24条工事の承認が下りることはなかなか無いでしょうね」(同)。

 勝手に撒いて枯らしていた、という事実については「個別の事象については背景がわかりません。ただ一般的に、道路管理者はこうしたトラブルを未然に防ぐため、おおかた毎日、管轄道路のパトロールを行っています。もし特定の街路樹だけが急速に枯れつつあれば、『あれ?おかしいぞ』と気づくのではないでしょうか」と訝しむように話します。

「ましてや、道路管理者が『枯れたのでこの街路樹は撤去します』とするのなら、必ず『なぜこの街路樹は枯れたのか?』と調査を行うはず」だそうです。薬剤で急速に枯れたのであれば、不自然な点が明らかになるだろうといいます。

 ただ、実際にそこまで厳密に“追及”するかといえば、そうでもないこともあるようです。「道路管理者が沿道住民に『変な枯れ方をしましたが、心当たりありますか?』と聞いたところで、『さあ?』としらばっくれられれば、それで終わり。道路管理者が警察に被害届を出せば、警察が捜査権限で枯死の要因を追求することになりますが、大規模な被害でなければ道路管理者もそこまでの手続きへ踏み込むケースは多くないでしょうね」(同)。

【了】

【画像】行政が行う街路樹のメンテナンス風景

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