なぜその駅に高速バス!? 不毛地帯「西武新宿線」に切り込んだ横浜シーパラ行き 勝機はあるのか
高速バスの発着がほとんどなかった「西武新宿線」の小さな駅に、初めて高速バスが誕生しました。行先は横浜八景島シーパラダイス。なぜこのような路線が生まれたのでしょうか。しかし地元民としての期待は大きいようです。
「西武柳沢」に高速バス あるママの期待
えー! 柳沢駅に高速バス出るって!!
夫の反応は「ふーん」でしたが、興奮してしまいました。2023年8月20日から土日祝限定で運行を開始した、関東バスの「柳沢駅・吉祥寺~横浜八景島シーパラダイス線」。西武新宿線の、しかも「西武柳沢」という地味ぃ~な駅に高速バスが登場するなんて。
西武柳沢、知ってますか? 西東京市内、田無の一つ新宿寄りの駅で、確か西武新宿線でも2番目に乗降人員が少なかったはず。ここから吉祥寺行きの関東バスは本数が多くて、よく利用しますが、まさかそのルートで柳沢駅まで高速バスが来るとは考えもしませんでした。ちなみに関東バスのバス停は西武がつかない「柳沢駅」です。
最近の高速バスは、私鉄沿線の途中駅からアウトレットモールや有名遊園地に直通するものが増えているのも知っています。西武新宿線はそうしたものとは無縁で、西武新宿駅の隣の東急歌舞伎町タワーに高速バスターミナルができて(今年4月)、空港リムジンバスに乗れるようになったことだけでも、スゴイスゴイって思っていました。
私がこの路線に期待したのは、小学生の息子が、最近よく「横浜のおばあちゃんちに行きたい」というからです。
電車を乗り継いで一人で行けるようになればいいけど、西武新宿線で高田馬場に出て、山手線に乗り換えて、さらに新宿駅で湘南新宿ラインに乗り換えて――まちがって埼京線や相鉄直通なんか乗ったら迷子は確実。「まず無理だよねー……」と、夫と話していたばかりでした。
そこへ突如として、地元の駅から横浜まで連れていってくれるバスが登場したわけです(シーパラ目当てじゃなくてごめんなさい)。たとえ土日祝の1往復だけでも、ものすごく心強い存在に感じました。夫は「せめて横浜駅に停まってくれれば」と言いますが、シーパラまでおばあちゃんに迎えに来てもらうだけでも、お互いに負担は大きく減るでしょう。
もう一つ、高速バスそのものへの期待もあります。あるママ友が、「小学生の頃、兄妹3人だけで夜行バスに乗って秋田まで帰省していたよ」と話していたのを、スゴイ!って思いながら聞いていました。そんな安心感もあるのならば、息子一人でもおばあちゃんちまで行けるんじゃないかなって。とはいえ、まだ実行には移せていません。息子に実際のバスを見せると、乗りたくなるかなあ……。
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