「関空直通」誕生するか? 特急サンダーバード「敦賀止まり」がもたらす“列車の自由度”とは

車両置き換えだけじゃない!「あの直通アクセス」の実現ハードルが下がるかも

 これらの電車が「サンダーバード」に投入されると、特急の運転ネットワークにも変化が生じるかもしれません。というのは、北陸行き「サンダーバード」は大阪発着、和歌山方面行き「くろしお」「はるか」は京都発着であり、大阪~京都で運転区間が重複している状況です。それぞれの方向で京都・大阪両駅の客を取り込む狙いもありますが、先述の「交直流用電車」「直流用電車」の違いもあり、運用を統合することはできません。

 これがすべてが「直流用電車」へ統一されるとなると、敦賀~関空の直通列車も可能に。北と南へそれぞれの列車を走らせていたのが、ひとつに集約することもできるようになり、ダイヤや車両、乗務員の運用上も柔軟性が増すといえるでしょう。

 そこで気になるトピックスが、大阪市中心部を南北につらぬく新線「なにわ筋線」の開業です。

 なにわ筋線の最大の目的は「関西空港と新大阪の直結」にあります。南海としては悲願の大阪・新大阪への乗り入れですが、JRとしても、いちいち大阪環状線をぐるっと経由していたのが、大阪駅と新大阪駅に最短距離で結べるようになります。開業は2030年度末めどで、すでに現地では工事がスタートしています。

 これを契機に、現在の主な発着駅である京都駅から北へ延伸し、敦賀まで一気に北陸新幹線アクセスを担うようになるかもしれません。北陸地方としては、世界への玄関口・関空からまっすぐ北陸へ観光客を誘導できるようになります。

 在来線特急のあり方まで変えてしまうであろう「北陸新幹線 敦賀延伸」、果たしてどういった変化が実際に起きていくのか、目が離せません。

【了】

【画像】大変化!来年3月以降の「北陸方面の特急」の運行体系を見る

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コメント

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3件のコメント

  1. JR西日本は、USJ(ユニバーサル・スタジオ・ジャパン)がグランドオープンした2001年以後、何年かの間、北陸方面~新大阪駅~旧 地上当時の梅田貨物線~大阪環状線~西九条駅~ユニバーサルシティ駅間の臨時特急を走らせていたことがあるので、北陸から大阪駅以南への運用実績はある。
    北陸新幹線敦賀駅延伸で、余剰になった交直両用特急車両を直流専用改造して、敦賀駅~新大阪駅~大阪駅うめきた~大阪環状線~関空間に投入する可能性はあるな。

  2. 鳥取方面行き「スーパーはくと」も京都発着、姫路方面行き「ラクラクはりま」は新大阪発着であり、京都~新大阪~大阪で運転区間が重複している状況です。それぞれの方向で京都・新大阪・大阪両駅の客を取り込む狙いもありますが、「交直流用電車」「直流用電車」「気動車」の違いもあり、運用を統合することはできず、問題となっています。
    また、「サンダーバード」は9~12両編成ですが、「ラクラクはりま」は6~9両編成、「スーパーはくと」は5~6両編成と短いため、混雑が常態化しています。

    これがすべてが12両編成へ統一されるとなると、「スーパーはくと」は上郡~鳥取が非電化のため気動車になりますが、「サンダーバード」と「ラクラクはりま」「スーパーはくと」が統合されると、敦賀~姫路・鳥取の直通列車も可能に。北と南へそれぞれの列車を走らせていたのが、ひとつに集約することもできるようになり、ダイヤや車両、乗務員の運用上も柔軟性が増すといえるでしょう。

  3. >いよいよ681系・683系はいらなくなり

    七尾線はどうするんや?
    能登かがり火は敦賀開業後も存続するやろ。
    JR西日本のニュースリリースは8/30、この記事は9/4。
    相変わらず雑な記事やな。