北しなの線で貨物輸送なぜ? しなの鉄道×JR貨物 8月末には富山から413系電車を輸送
「物流を支える血管」としての側面も。
北しなの線が使えると北陸ルートが確保できる
長野県北部で鉄道を運行するしなの鉄道には、北長野駅(長野市)以北の北しなの線で定期運行される貨物列車はありません。ただ同社によると、緊急時も含めた貨物輸送ネットワークを維持していく観点から、有事の際などに貨物鉄道輸送をスムーズに行えるよう、JR貨物と協力体制を整えているといいます。
しなの鉄道線において貨物列車が定期運行される区間は、坂城~篠ノ井間および長野~北長野間です。うち、坂城駅(坂城町)における平均貨物取扱実績量(1日)は1179トンであり、貨車1両単位で輸送する取扱量としては、八王子駅に次いで全国第8位だそう。過去には西上田駅(上田市)まで、特大貨物(電力用変圧器)を輸送した実績もあります。
そのようななか2023年8月末、富山県の第三セクターあいの風とやま鉄道の413系電車が、しなの鉄道線まで輸送されました。牽引機はJR貨物のEH200形電気機関車(ブルーサンダー)でした。413系は、しなの鉄道において定期検査を実施する予定です。
しなの鉄道は、「『沿線地域の足』としての側面のほか『物流を支える血管』という一面も持ち合わせています。これからもJR貨物 関東支社・長野ブロックと連携し、沿線住民の皆さまの生活を旅客輸送と貨物輸送の両面から支えてまいります」としています。
【了】
コメント