首都高の激ムズ要因「右側合流」なぜ多い 出入口もJCTも“ランプは右”が当たり前!? 後方確認キビシ~!
地方からクルマで都内に入る人などで、「首都高は怖い」という人が少なくありません。怖いといわれる大きな理由のひとつが、「右側合流」の存在です。どういった理由で右側に出口が設置されたのでしょうか。
建設当時の土地事情が大きく影響
地方からの仕事や旅行で都内をクルマ移動する場合、首都高を怖がるドライバーは少なくありません。SNSでも「カーブが急」「合流分岐や出入口が分からない」といった意見がありますが、なかでも苦手という声があるのが、“右側から合流”の多さです。
一般的な高速道路では、JCTやIC出口への分岐も、入口からの合流も左側にありますが、首都高ではなぜか、どちらも右側にあるケースが多いのです。一般道から首都高へ乗る際も、下りる際も「左側に寄っていればいいんだ」という常識は簡単に打ち砕かれます。
日本のクルマは右ハンドルのため、右側入口から進入する場合は後方確認の視界が限られ、左側から合流するより圧倒的に難易度が高くなります。そもそも、通常の高速道路では、左側を「走行車線」、右側を「追越車線」としていますが、首都高ではそうした決まりがありません。
さらに、入口から本線への加速車線も短いことが多く、進入直後にカーブやトンネル、さらにはJCTなどの分岐があることも多く、ドライバーを焦らせる要因にもなっています。なぜ、こうした構造が多いでしょうか。
首都高はもともと、用地買収に困難を極め、公共用地を中心として建設されました。右側の出入口もある意味、用地取得を最小限に抑える工夫の一つです。
たとえば3号渋谷線や4号新宿線などは右側入口・出口が多くみられますが、それらは、上下線別の高架橋の間にランプが設置され、地上を走る国道とをつないでいます。国道に面してビッシリと建物が立ち並んでいますが、仮に道路の左側へランプを付ければ、そのためのスペースを確保するのに立ち退いてもらわなくてはなりません。道路の右側、つまり中心側にランプをまとめることにより、限られた道路空間のなかでやりくりしているのです。
ちなみに、首都高速道路株式会社が運営している「首都高ドライバーズサイト」には、「出入口の注意点は?」と題し、右側入口や出口を実走する動画が公開されており、分岐点や本線に入るタイミングなどがわかるようになっています。
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