なぜ「サラリーマンの街=新橋」なのか 他のオフィス街よりも“撮れ高”アリ? その歴史的な背景

「サラリーマンの街」として知られる東京の新橋。メディアのインタビューでもおなじみの街ですが、なぜ、同じくオフィス街を形成する丸の内や品川、新宿を差し置いて新橋なのでしょうか。

サラリーマンの街頭インタビューといえば、新橋駅前SL広場

 JR新橋駅、日比谷口駅前のSL広場。テレビ取材などで、サラリーマンへのインタビューといえば、お決まりのようにこの広場が登場します。インタビューを受けるのは、ネクタイを締めたオジサン会社員で、会社帰りに数人で新橋に飲みに来た人たちがほとんどです。ほろ酔い状態でインタビューを受け、ついサラリーマンの日ごろの不満を含め、本音をしゃべってしまうという点で、番組制作者としては恰好の場所ということでしょう。
 
 東京でオフィス街といえば丸の内、大手町、新宿が代表的なのに、なぜ新橋が「サラリーマンの街」、そしてサラリーマンの飲み屋街になったのでしょうか。

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JR新橋駅日比谷口のSL広場(2023年9月、内田宗治撮影)。

 SL広場に降り立った瞬間から、この雰囲気は実感できます。広場をとりまくビルの屋上や外壁には様々な看板が取り付けられていますが、2023年現在、最も大きくて目立つのが、女優・井川 遥が「新橋で今夜、…お好きでしょ。角ハイボール」と語りかけるサントリーウイスキーの看板。かつてサラ金と呼ばれた消費者金融会社の看板も目立ちます。

 新橋がこうしたサラリーマン向け飲み屋街となった理由を歴史的に振り返ると、ひとつは徳川幕府による江戸の町づくり、もうひとつは終戦直後のヤミ市が挙げられます。

 新橋駅から有楽町駅方面に100mほど進んだ場所に、JR山手線などの線路に直交する形で、かつて町の特徴を決定的に区分する境界線がありました。汐留川です。

【え…】ここが「酔っ払ってたら高確率でTVカメラに捕捉される現場」です(笑)

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