全職員1.8万人動員 東京消防庁8年ぶり「24時間訓練」に密着 ホース1kmつないで“水の壁”を作れ!

東京消防庁が8年ぶりとなる全職員を動員した一大総合訓練を行いました。首都直下地震が起きて海や川の水を使って長時間にわたり消火活動することを想定した今回の訓練、さまざまな教訓がありました。

首都直下地震での死者想定は最大6000人超え

 東京都防災会議は2022年5月に首都直下地震の被害想定を公表しています。

 マグニチュード7.3の地震が都心南部直下で発生した場合、建物被害は19万4431棟、死者は6148人。一方、多摩東部直下で発生した場合は、建物被害が16万1516棟、死者は4986人と想定されています。

 これら首都直下地震が起きると、広範囲で停電が発生するうえ、上水道では断水も発生。交通インフラは橋梁やトンネルの損傷、建物や電柱の倒壊といった被害によって、いたるところで道路が寸断されると予想されます。一方で同時多発的に火災が起こり、鎮火までには24時間以上が必要だとか。

 こうした状況下では東京湾や河川といった無限水利の活用は不可欠ですが、火災現場が吸水可能な場所から近いとは限らず、消火に必要な水を送るホースの距離が今回の訓練のように長くなるケースが出てくることは十分に考えられます。訓練でも吸水を行う車両だけでなく放水圧力を維持するための車両が用意されており、実際の災害現場では不完全な情報のなかでオペレーションをこなさないといけません。

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複数の放水線による水の壁、いわゆる延焼阻止線を配置し、輻射熱や延焼拡大防止を図る消防隊員たち(深水千翔撮影)。

 前出の新宿消防署の加藤課長は「今回、1km離れた海から、ホースをそれぞれ10本並べて給水して現地まで水を送ってくるという、かなり難しい訓練になっている」と説明したうえで、「今のところ全体が長時間にわたって10本のホースから水を出し続けており、練度は極めて高いと認識している」と述べていました。

 そのうえで「震災時は都内各地で600か所以上、大規模な火災が発生すると言われている。我々消防隊も活動するが、都民の皆さんは、まず家具が倒れないように対策を行い、怪我をしないようにしていただいたうえで、小さな火を消すような初期消火訓練というのを実施していただければ」と呼びかけました。

【了】

【これが消防用ドローンです!】真剣な眼差し… 真夜中に行われた一大消防訓練その様子(写真)

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1988年生まれ。大学卒業後、防衛専門紙を経て日本海事新聞社の記者として造船所や舶用メーカー、防衛関連の取材を担当。現在はフリーランスの記者として活動中。

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