翼が2階建て!? 驚愕形状の「三角翼」機 何がメリット? ボーイングの異形の実験機、誕生の経緯とは

ボーイングとNASAが、「トラス・ブレース翼」と称される、非常にユニークな翼型を特徴とした実証機の開発を進めています。この翼型にはどのようなメリットがあり、どのように生み出されたのでしょうか。

「トラス・ブレース翼」誕生の経緯とは

 ボーイングの資料によると、「トラス・ブレース翼」は2007年、若手航空宇宙エンジニアだったザック・ホイジントン氏などの発案により誕生したものだそうです。

 同氏はかねて、支柱を翼に組み込む構造で軽量かつ強靭な翼を設計することに興味をもっていたそう。そうしたなかで、翼の位置を高く、全長を長く、かつ薄くする案として「トラス・ブレース翼」の飛行機を思いついたと記載されています。

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改修地へ到着したMD-90。今後「X-66A」へと生まれ変わる予定だ(画像:ボーイング)。

 支柱は翼の付け根部分を堅牢にします。そのうえで翼を薄くすることで、翼端の柔軟性を高めているそう。この構造により、現行の(胴体下部を翼が貫いている)旅客機でよく見られる、翼端がしなるように大きくせりあがった形状を再現できるとのこと。

 その一方、高翼にすれば翼と胴体の離隔が大きくなるため、その間へ先進的な推進システムを搭載できるようになるといいます。

 なお「X-66A」にはプラット&ホイットニー社が製造するギヤード・ターボファンエンジンが搭載されると発表されています。一般的に現代のジェット旅客機用のターボファンエンジンは高性能、つまり低燃費・低騒音であるほど大型化する傾向にありますが、この翼型を採用することで、「性能がよくても大きすぎてエンジンを搭載できない」というリスクは大きく減るということでしょう。

 なお、「X-66A」の地上・飛行試験は2028年に開始する計画とのこと。今回の実証機はあくまでテストとはなりますが、もしこれが高い実力を発揮できれば、将来的にこれが「旅客機のスタンダード」となる可能性もありえるかもしれません。

【了】

【写真】スッゴイ形! 驚愕の「X-66A」の全貌

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国内航空会社を中心に取材を続け、国内・海外を奔走する日々を送る。ゆとり世代。

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