線路が枝分かれしまくる「広大な貨物駅」が減ったワケ 今の主流は「ピットイン型」!? 時代に消える「職人技」とは

日本にある貨物駅は、かつての「広大に枝分かれする」形から、スリムな構造に変わりつつあります。なぜそのような変化が起きているのでしょうか。

時代の流れについてこれなかった貨車

 ところが「手の平型」をベースとした「車扱い」の貨物列車は、貨車の入れ替えに「手間・暇・コスト」がかかり過ぎるため、スピードを求める時代にそぐわなくなります。1980年代に入ると、国内物流の主役は迅速さと小回りのよさに優れるトラック輸送へと完全にシフトします。

 加えて“親方日の丸”の旧国鉄ではストライキが頻発したほか、「荷物の到着は貨物列車に聞いてくれ」という態度で、スピード輸送どころか定時輸送すら“夢のまた夢”の鉄道貨物に対し、大口の荷主たちが見切りをつけたことも、トラック・シフトを加速させました。

 この結果「車扱い」は急速に衰退し、旧国鉄は鉄道貨物の再起を図るため、「トラックとの連携」を重視する方向に。積み替えやすく、迅速・低コストの「コンテナ化」へと大きく舵を切るのです。

 1980年代後半に旧国鉄は分割民営化されJRグループに衣替えすると、この流れはさらに加速。多種多様な車扱貨物の専用貨車はほぼ“絶滅”し、現在残っているのは、石油類を運ぶ「タンク車」やセメント・石灰石運搬車、レール輸送の「長物車」、超重量の変圧器を運ぶ「大物車」くらいです。

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かつて新橋駅東側にあった汐留貨物駅。典型的な「手の平型」の構造(画像:国土地理院)。

 ただし、在来の「手の平型」では、入替機関車とのバトンタッチや、バックによる駅構内への入線など面倒な作業は相変わらずで、コンテナが得意とする迅速性とは程遠い状況でした。

 そこでJR貨物が導入を決意したのが、「F1のピットイン型」です。正式名は「E&S」(「Effective & Speedy」Container Handling System)と言い、直訳では「効果的で迅速なコンテナ取扱いシステム」となります。

【画像】えっ…!? これが超シンプルな「最新型」の貨物駅です

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