ホントに“谷”がなくなった…! 都県境の急坂+ヘアピンカーブ「ランド坂」完全消滅へ 今後どうなる?

都県境の遊園地「よみうりランド」周辺の風景が大きく変わっています。まもなく迎える新道への切り替えで、急坂のヘアピンカーブだった旧道は完全消滅へ。原野の様相を呈する周辺は、今後大きく変化しそうです。

まもなく廃止「ランド坂のヘアピン」

 大規模な土地の造成工事を含む道路整備が行われている「よみうりランド」の北側で、再び大きな動きがあります。2024年1月29日、旧道の通称「ランド坂」のうち残っていた部分が新道へ切り替えられます。

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埋められる前の「ランド坂」。2021年9月。この谷が埋められた(乗りものニュース編集部撮影)。

 京王よみうりランド駅(東京都稲城市)から南へ、遊園地に通じる「よみうりランド通り」の一部区間です。ここはかつて、低い谷筋から急坂とヘアピンカーブを経て、遊園地のある丘の上へと一気に駆け上がる「ランド坂」と呼ばれるルートで、かつては走り屋も集まるような場所でした。

 2021年9月には、ランド坂の麓に坑口からループを描いて一気に丘の上に登っていく「稲城よみうりランド坂トンネル」経由の新ルートが開通。トンネルを抜けた先は、よみうりランドのある丘と谷一つ挟んだ北側の丘で、いかにも造成中であるかのような区画整理事業地が広がっています。現在は、ここからランド坂のヘアピンカーブ部分を経由するルートで、よみうりランド方面へ通じています。

 この両地区を隔てていた谷が、埋め立てにより、2024年1月現在ほぼ完全に消えました。

 新しい道路は、ランド坂のヘアピンカーブを廃止し、トンネルからよみうりランドの丘(「丘の湯」前の交差点)までをより直線的に結びます。ここまで谷がほぼ“ツライチ”まで埋め立てられているため、高低差もほぼないルートになります。

 そして今後、周辺はさらに激変します。

 新道の開通に先駆け「丘の湯」は1月8日に閉館しましたが、3月にはよみうりランド北側に隣接するフラワーパーク(植物園)「HANA-BIYORI」の敷地内に代替の温泉施設「花景の湯」が新設されます。

 さらに、トンネルのある丘は、読売巨人軍の練習に活用される「新GIANTS球場」を含めた「東京ジャイアンツタウン」になります。新球場は、トンネルのループ線の真ん中に設けられ、国内初となる「水族館一体型の球場」になる予定です。

 このほか区画整理事業地には公園、スポーツ関連・飲食施設、駐車場、バスロータリーなどが設けられます。道路のほうも、今回の切り替えは暫定ルートで、今後さらに切り替えが行われる見込みです。

【了】

【信じられるか…?】谷が埋められ“フラット”になった新道(写真)

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