やっててよかった!高速道路の「耐震補強」能登地震でも迅速復旧 ただ“進捗遅れ”指摘で岐路に
能登半島地震では高速道路にも各所に被害を及ぼしましたが、翌日には復旧しました。近年進められていた耐震補強が奏功した形です。ただ、その耐震補強事業があまり進んでいないとの指摘を受け、NEXCO3社が対策をまとめました。
会計監査院の指摘「耐震補強が進んでない」を受け
2024年元日の能登半島地震により、高速道路でも広範囲に被害がでました。一時は北陸道を中心に福井から新潟に渡る広範囲で通行止めになり、路面のひび割れ、段差、盛土の崩落などが見られましたが、最長28時間で全て解除されています。
この被害の多くは盛土などの土工部で、橋梁については6橋が損傷したものの、いずれも甚大な被害には至らず復旧できました。
NEXCO中日本はこれについて、「石川県・富山県内(当社管内)では『耐震性能2』まで対策完了済みということもあって、応急復旧により交通(橋としての機能)を速やかに確保できる段差等に留まったところです」としています。
ただ、こうしたNEXCO3社や本四高速の耐震補強事業については、2023年10月に会計監査院から遅れを指摘されています。2022年度末時点で予定の「9割が完了していない」とし、「地震時のミッシングリンクが生ずるおそれがある区間等を早期に解消させるための橋脚補強の効率的な整備手法について検討を行うことの重要性に対する認識が欠けている」と批判したうえで、整備手法について検討するよう求めていました。
これを受け、2024年1月13日に4社が有識者を交えた検討委員会を開催しました。
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