目指すは「日本一すごい駅と駅前」? 大宮の巨大再開発構想どこまで進んだのか 「駅を拡張して街と一体化」とは
大宮駅周辺の再開発に際し、「駅を拡張して街と一体化」するという構想が打ち出されています。どのようなものなのでしょうか。
検討が続く「大宮駅グランドセントラルステーション構想」
さいたま市の大宮駅と駅周辺エリアが一変しそうです。市は2024年2月1日、まちの将来像を示す「未来の大宮コンセプトブック」の素案を公表。そこで駅周辺の半径約400mを対象に、駅の範囲を拡張して街と一体化し、大都市の顔を形成するという方針を示しました。
大宮駅周辺は、西口は東北新幹線開業を機に再開発されましたが、東口の駅前エリアは再開発がほとんど進んでいません。景観は1960年代から大きく変わっておらず、老朽化した建物が密集し、しばしば火災も発生しています。街が更新されないため、広域から人を呼び込めるような施設が乏しい状態です。駅ビルや駅ナカに人がとどまりやすく、活気が市街地に波及しにくいという課題もあります。
東口の再開発をめぐっては、市が2018年7月に「大宮駅グランドセントラルステーション構想」を策定しました。それ以降、鉄道事業者や地元まちづくり団体などの関係者などにより、構想の実現に向けた検討が長らく行われています。
この構想では、駅の改良計画として、大宮駅北側付近に新たな東西通路を整備することが盛り込まれています。さらに、東武大宮駅を南側に移設して橋上駅とし、ホームを1面2線から2面3線に増やすなど、鉄道機能を増強するとしています。また、駅ビルも建て替えられる見込みです。
駅周辺では、商店街の「すずらん通り」などがある「大門一丁目中地区」、高島屋を含む「南地区」、線路沿いの「西地区N街区」と「西地区S街区」、「大宮ラクーン」がある「北地区」、その北側に位置する「宮町一丁目中地区」で再開発を行う方針。これらの地区では、既に地権者による再開発準備組合が設立されており、ゼネコンやデベロッパーなどが協力企業として参画しています。
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