「JALの貨物機」13年ぶりに空へ! 「貨物機再導入はない」→なぜ方針転換? 以前と全く違う戦略

復活の「JALの貨物機」何が違うの?

 今回の貨物専用機の再就航でJALは、ネット通販での購入品などのeコマースや国際エクスプレス(集荷から翌日・翌々日に配達できる国際貨物輸送サービス)、医薬品、生鮮食品を始めとする国際貨物の輸送を担います。また、国際宅配サービス大手DHLエクスプレスとも提携し、同社が引き受けた荷物を安定的にJAL便へ積み込むことで、基礎的な貨物需要を長期的に確保するとしています。

 つまり破たん前は自社だけで自動車部品や大型の機器など、いわゆる"業界向け"の航空貨物を輸送するのが多かったのに対し、今回は物流大手との協業で安定的に収益を確保し、ニーズが高まり続けている一般消費者の宅配荷物の輸送などにも、日常的にJALの貨物機が用いられるというわけです。

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「JALの貨物機」初便出発前に報道陣へ事業内容を説明する木藤 祐一郎貨物郵便本部長(2024年2月19日、乗りものニュース編集部撮影)。

「JALの貨物機の運輸は今日から開始しますが、これは単なる復活というわけではなく、DHLエクスプレス様との強固なパートナーシップを軸に成長に挑戦する、新しいビジネスをスタートさせるものと考えていただければと思います。航空貨物は需要の変動が大きく、単価も変化します。そういった悪い時でも利益を出せるシステムを構築したことで、次は貨物機を守れる自信をもっています」(JAL木藤 祐一郎貨物郵便本部長)

 この「JALの貨物機」初便では、生鮮・電子部品・eコマースなどが積み込まれ、満載となったとのこと。今後この機は台北より中部空港へ、そこからさらにソウルへ向かい、20日の朝に成田へと戻ってくる予定です。

【了】

【写真】旅客機とは全く違う! 新「JALの貨物機」内部など

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