「JALの貨物機」13年ぶりに空へ! 「貨物機再導入はない」→なぜ方針転換? 以前と全く違う戦略
「ジャンボ」はもうないけど…!
2010年10月末に一度「全機退役」
JAL(日本航空)が2024年2月19日より、貨物専用機「ボーイング767F」の運航を開始しました。同社が自社保有の貨物機を運航するのは2010年10月末以来、13年ぶりのこと。19日15時半ごろには、第1便となるJL6719便(台北・桃園行き)が成田空港を出発しています。
JALは1959年に貨物専用機を就航。「ジャンボ機」ことボーイング747、そして今回導入されたものと同シリーズである767をはじめ、多くの貨物専用機を運用し、一時期は世界NO.1の貨物輸送量を持つ航空会社であった時期もあったといいます。しかし、経営破たん後、これらを全て退役させました。
以降同社は、旅客機の貨物スペースの利用と、他社の貨物専用機のチャーター運航などで、航空貨物輸送事業を実施。同社の幹部はこれまで「ボラティリティ(変動性)の観点から貨物専用機を導入しない」と繰り返しコメント。今回の貨物機復活は、そうした状況下で意表をつくような発表だったわけです。
「JALの貨物機」復活初号機となったのは、ボーイング767F「JA653J」。同社の旅客機「ボーイング767-300ER」を改修したもので、2023年8月まで国内線仕様機として運航されてきました。767Fでは、貨物はメインデッキ(上部貨物室)・床下の貨物室あわせて、大型のボーイング777旅客機の床下貨物スペース2.5機分にも相当する、48tの貨物を積み込むことができます。
今後同社では2025年までに767を3機体制とし、成田に加え、中部空港の2つを拠点とし、台北(桃園)、ソウル(仁川)、上海(浦東)の3つの海外空港に就航します。
そして今回における「JALの貨物機」の復活では、経営破たん前の貨物事業とは異なったビジネスモデルが掲げられています。
コメント