成田はかなりの難所?「ジャンボ機」のパイロット語る NCA機長が神業操縦を実演…やっぱりスゴイ!

国内の航空会社でも主力機として使用された「ジャンボ機」ことボーイング747。その運用機数も減りつつあるなか、同機のパイロットへ操縦について話を聞くことができました。日本の空の玄関「成田空港」、実はとても難所なのだそうです。

強い横風が吹くときもある「成田空港」

 国内の航空会社でも主力機として使用された「ジャンボ機」ことボーイング747は、2023年に最後の1機の生産を終え、その運用機数も減りつつあります。そのようななかで国内で唯一747を主力機として使用しているのが、成田空港を拠点とするNCA(日本貨物航空)です。

 747シリーズの操縦にはどのような特徴があるのでしょうか。NCAのパイロットに操縦の実演をしてもらいつつ、話を聞くことができました。

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NCAの747-8(乗りものニュース編集部撮影)。

 同社では現在運航しているボーイング747-8に加え、先代機であるボーイング747-400Fのフライトシミュレーターを保有しています。これはパイロットの操作や気候状況に合わせて、実機さながらに装置自体が動く「フルフライトシミュレーター」というものです。

 今回は747-400Fシミュレーターの操縦を実演してもらいました。強い横風が吹いたり、風向風速の急激な変化が起こったりする気候現象「ウインドシア」発生下の成田空港での着陸操作という設定です。

 NCAのパイロットによると、成田空港は「就航空港のなかではもっとも難しい空港」とのこと。特に空港周辺で南西の風が吹いた際は「世界でもトップクラス」だそうです。

 たとえば、とても強い横風の際には、カニ歩きのように機首を横に向けて進入する「クラブ」、機体自体を横に少し傾ける「ウイングロー」を組み合わせて着陸操作を行うといいます。

 なお同氏によると、747は「エンジンが4つあるので冗長性(リダンダンシー)が高い」「突風が吹いても操縦桿を止めておけばあまり機体が暴れない」といった特徴があるのだそう。そして「速い」ことも大きな強みだといい、「クルーズ(巡航)中、前に飛行機がいたとしてもだいたい追い抜くことができる」と話します。

【了】

【写真】精巧すぎる! 「プロ仕様のジャンボ機シミュ」をいろんな角度から

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