だから「ハイエース」はモデルチェンジ“できない” 海外ではとっくに新型 日本じゃ現行型もう20年 このままでいいの?

商用バンの代表格、トヨタ「ハイエース」は現行型の誕生から20年になります。しかし、世界ではすでに新型へとバトンタッチし、日本仕様は旧型車のまま。モデルチェンジしないのには納得の理由がありますが、本当にこのままでよいのでしょうか。

新型は「受け入れがたい」?

 日本の商用車は、小型貨物自動車に分類される4ナンバー車が主力です。その場合、全長4700mm未満、全幅1700mm未満、全高2000mm未満、排気量はガソリン車の場合で2.0L未満でなくてはなりません。つまり、小型乗用車である5ナンバー車と同じボディサイズなのです。

 このため、新型300系ハイエースの商用バンでは、1ナンバーの普通貨物自動車となってしまい、税金や保険などのランニングコストが上昇してしまいます。それ以上に問題なのが、駐車場です。日本の一般的な駐車場サイズが5000mm×2500mmであるため、駐車枠に収まらず、場合によっては駐車できないことも。特にサイズの制約が大きい機械式駐車場では、4ナンバー車の方が重宝します。このため、日本のプロたちからは、4ナンバー仕様が愛されているわけです。

 ただ日本でも新型ハイエースは、既に活躍しています。それが乗用ワゴンの「グランエース」です。海外で「ハイエース グランディア」などの名で展開される上級ワゴンに近い仕様となっており、日本では乗用車だけでなく送迎車などとしても使われています。

 ただ、グランエースはボディ装飾などの違いから、サイズは全長5300mm×全幅1970mm×全高1990mmと、わずかにバン仕様より大きくなっています。実際にグランエースを運転した際は、「アルファード」など日本のLサイズミニバンと比べても、かなり大きく感じられ、運転には気を使いました。

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300系ベースのグランエース(画像:トヨタ)。

●200系もグローバルで現役

 今年で20周年となる日本のハイエース200系ですが、海外では、新型300系と併売されている市場もあり、グローバルでも現役モデルとして活躍中です。日本でも2023年春に安全性能を強化する小改良を受けるなど、時代のニーズに沿うように、進化を続けています。

 近年キャンピングカーや車中泊車、趣味のトランスポーターとして活躍するなど、個人ユーザーも拡大傾向にあります。多彩なモデルラインナップのなかには、4ナンバーサイズを超える1ナンバーのワイドボディもありますが、それでも全長が4840mm、全幅が1880mmに留められています。遊びや日々の仕事で活躍するには、日本に適したサイズ感も重要なのは間違いなく、実際に、仕様が限られるとはいえ、300系ベースのグランエースはそこまで普及していません。

 今後、トヨタは、いかなる判断を下すのでしょうか。個人的には、日本での現状を踏まえ、衝突安全性能を高めた日本専用ボディを持つ新型ハイエースの登場を願わずにはいられません。

【了】

【これが「新型ハイエース」です(写真)】

Writer:

1980年生まれ。埼玉県出身。クルマ好きが高じて、エンジニアから自動車雑誌編集者へ。その後、フリーランスになり、現在は自動車雑誌やウェブを中心に活動中。主な活動媒体に『ナビカーズ』『オートカーデジタル』『オープナーズ』『日経トレンディネット』など。歴代の愛車は全てMT車という大のMT好き。

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1件のコメント

  1. 駐車場の車止めが4.8Mにされているからそれを超える車は置けない

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