隠密作戦に最強の乗り物!? 新型「ボート」もとい「板」がスゴイ! 戦い方をガラッと変える可能性

音もなく、深夜の海面を高速で移動する黒い影……。映画などでお馴染みの特殊部隊による水路進入の作戦が大きく変わるかもしれません。北欧メーカーが開発した新たな潜入用ボートは特殊作戦の「ゲーム・チェンジャー」となるのでしょうか。

仏製「ゾディアック」上回る機能性の良さ

 それでは、改めてKRAKAジェット・ボードを見てみましょう。

 ジェット・ボードの特徴は、文字通り平坦な「ボード」であることです。これにより完全武装の特殊部隊オペレーターだけでなく、ATV/UTVなどの多機能小型車両やスノーモービル、またUGV(無人地上車両)を陸揚げすることが可能になり、上陸後のオペレーターの機動性を大いに向上させました。この点がゾディアックのゴムボートと異なります。

 また、動力源にバッテリー(EV)を採用したことで、駆動音はほぼなくなりました。波の立つ音は生じるものの、船外機から出るような大きな音がしないことは、静粛性が重要視される特殊部隊の浸透作戦(秘密裡に敵へ近づく作戦)において、はかりしれないほど大きなメリットがあります。

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特殊部隊用インフレータブル・ボート「KRAKAジェット・ボード」。最大速力は18ノット(約33.34㎞/h)、バッテリー駆動となったことで静粛性も劇的に向上している(飯柴智亮撮影)。

 著者が最も驚いたのは、潜入手段のひとつである空挺降下にあたって、通常のヘヴィー・ドロップ(重量投下。ボートを単体で投下する)ではなく、オペレーターと一緒にパラシュート降下できることです。これは「マルチミッション・タンデム/エアドロップ・バレル・システム」と呼ばれるもので、特殊なケースに折り畳んで収納されます。

 従来のヘヴィー・ドロップでは風向きなどによってオペレーターとボートが離れ離れになってしまうことがありましたが、この方法であれば着水後すぐに行動に移ることができるでしょう。

 またKRAKAジェット・ボードは有人運用だけでなく無人運用(遠隔操作)も想定されています。カメラなど各種ISR(偵察監視)機器を搭載して、海上に浮かぶ「眼や耳」になることができます。またRWS(リモート武器システム)を搭載すれば、「海上の無人戦車」のような運用も可能です。

 非合法移民や密輸業者、そして秘密裡に潜入しようとする敵国特殊部隊などにとって、これは大きな脅威になるはずです。沿岸部に北欧特有の複雑な海岸線を抱えるスウェーデンならではのアイデアと言えます。

【アイア●マンかよ!?】これが新装備「ジェット・ボード」の使い道です(写真)

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