海自の潜水艦が「本格デビュー前」に必ず行う作業とは? 職人技で「海の忍者」になっていた
隠密性が命となる潜水艦では重要です。
本格運用前に行われる潜水艦の「艦番号消去」
海上自衛隊の潜水艦は、造船所で進水してから暫くの間、船体に艦番号が目立つ形で書かれています。艦番号を消す作業を行った後、いよいよ「海の忍者」として本格的な運用が始まることになります。海上自衛隊の潜水艦隊は2024年5月、この作業を公式X(旧Twitter)で紹介。たいげい型の3番艦「じんげい」が艦番号を消去したと発表しました。
「じんげい」は、三菱重工神戸造船所で建造され、2022年10月12日に進水。2024年3月8日に引渡式・自衛艦旗授与式が開催されており、横須賀基地の第2潜水隊群に配備されました。
同艦は定係港となる横須賀に入港した当初、セイルに艦番号「515」、船体後方に艦名が白い文字で書かれていましたが、このほど造船所の職人によって消去作業が行われたとしています。公開された写真を見ると、巨大な艦番号が跡形もなく消えています。潜水艦の船体は吸音タイルで覆われており、作業にはかなりの慎重さが求められそうですが、無事に完了した模様です。
潜水艦に艦番号と艦名が書かれている期間は短く、一度消されると基本的に二度と書かれることはありません。隠密性が命となる潜水艦にとって、どの艦がどこにいるか分かりにくくするためにも、艦番号や艦名の消去は重要な作業と言えます。
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