ステルス機と真逆「すごくない戦闘機」の系譜 今も愛される高コスパ機 俺たちゃこれで十分だ!

21世紀になってもレシプロ機が主流、という軍用機の系譜が存在します。超高性能、かつ超高額な最新鋭ステルス戦闘機を尻目に、世界の戦場で使われ続ける「COIN機」とは一体何なのでしょうか。

多岐にわたるCOIN機の役割

 一言でCOIN機といっても機体や役割は様々です。戦闘地域の奥深くに侵入する偵察のほかに、爆撃機や攻撃機による敵陣地への攻撃に先行する航空管制、それに加えて自身も軽攻撃機としての役割を担うこともあります。また、宣伝ビラや拡声器でプロパガンダを行う心理作戦、工作員や負傷者の収容などにも使われます。

 新鋭戦闘機のパイロットには高度な知識や技量を求められるのに対し、COIN機は多くの場合、練習機や観測機、連絡機などがベースとなっているため、技量が低くても任務がこなせます。そして、機体自体も安価でメンテナンスが容易なので、任務における費用対効果が向上するのです。ただ低高度を低速で移動するため、精度の高い対空火器や短射程の携帯式対空ミサイルに弱く、運用の前提として航空優勢を確保しておく必要があります。

 使用火器としては機関銃、機関砲、ロケット弾など無誘導の兵器が中心です。相手は地上目標であれば、人のほか改造したピックアップトラックなど、航空機の場合は武装した人員の乗ったヘリ程度なので、それで十分なのです。

長命なCOIN機、セスナA-37「ドラゴンフライ」

 ベトナム戦争ではこうした任務をレシプロ機や軍用ヘリに担わせていました。やがてそれぞれの役割に適した性能を強化した機種が生み出されることになります。

 

 COIN機で最も多いのが練習機をベースにしたものです。その代表的な機体にA-37「ドラゴンフライ」があります。これはCOIN機としては珍しいジェット機で、セスナ機で有名なセスナ社が1956(昭和31)年に運用を始めたT-37練習機を武装化したものです。

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アメリカ、イリノイ空軍州兵の前線航空管制用OA-37B「ドラゴンフライ」(画像:アメリカ空軍)。

 ベトナム戦争中の1967(昭和42)年にA-37として各種の任務に投入されています。アメリカがベトナムから撤退する際にはこの機体が100機近くベトナム軍に捕獲され、その一部は共産圏に流出しました。

 A-37は退役後、中南米諸国に売却され、2000年以降も麻薬密売組織の取り締まりや反政府勢力に対する航空作戦に使われています。

【あれ、先祖返りしてない!?】これが、“最新鋭”のCOIN機です(写真)

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